秩父にも華厳の滝がある
(写真:秩父華厳の滝にある不動像)
どうぞ読者に!⤵
みなさん、こんにちは。
( ^ ω ^ )
前回より「混沌の埼玉編」がスタートしましたが、今回はその続きです。
群馬県境の登仙峡を起点に埼玉県に入り、城峯公園を経て城峯山に登り、城峯神社にある城峯山キャンプ場で野営したところまで書きました。
(なんだか城峯ばっかりだな・・・)
前回の旅はコチラ⤵
ルートの詳細はコチラ⤵
今回は、城峯神社を出発し石間峠から「将門伝説を探るみち」の終点となる西門平バス停へ下ります。
そこから「秩父盆地を眺めるみち」の起点、水潜寺までの連結区間を進みましょう。
ということで、2019年2月17日の夜明けがやってきました。
朝日に染まる道
旅の朝は早い。
日の出前から起きて、ツェルトを撤収。
真冬とはいえ、たっぷり着込んで寝袋に入り、保温シートを何枚も重ねれば、結構ぐっすり眠れます。
ただし、一歩ツェルトの外に出ると、とてつもなく寒い!
だいたい片付け終わったころ、東の空が明るくなってきました。
まるで水墨画の世界…
ところで、結局キャンプ場の人は現れず、お金を払うことができなかった。
なので、一晩停まった旨と携帯番号をメモに書き、お金と一緒に社務所の玄関に挟んでおくことにしました。
時刻は6時30分、それでは出発しましょう。
鳥居をくぐり、神社を後にする前に振り返って一礼。
「無事に一晩過ごさせていただき、ありがとうございました」
( ´∀`) ペコリ
城峯神社を出ると、まずは石間峠へ向かいます。
どんどん明るくなってきた。
朝日に照らされ、木々がバラ色に染まる。
暗闇が拭い去られ、あらゆるものが甦り始める瞬間。
昔の人が、太陽を信仰した気持ちがよくわかるなぁ。
石間峠には6時55分に到着
実はこの峠は昨日も通っていて、左手の坂を登っていくと城峯山の山頂に続きます。
今日は右手側、東屋の脇にある道を進みましょう。
朝日は昇りましたが、まだ森の中は薄暗い。
日が当たらないと、一気に寒さを感じます。
西門平バス停までは下りかと思いきや、途中けっこう急な登りが。
長い階段だなぁ・・・
振り返ると、城峯山が朝日に照らされていました。
頭にちょこんと乗った展望台が、よく似合っている。
もうあちらは、すっかり昼の世界。
西門平へのトリックルート
いくつかのアップダウンを繰り返し、7時20分に鐘掛城というピークに出ました。
なかなか、いわくありげな名前です。
昔はここに城があったのかな?
それにしては、すこし山奥すぎるような気もしましたが、どうなんだろう。
鐘掛城を過ぎると、完全に下り尾根。
ところどころ雪の残る道を、気持ちよく進んでいきます。
こうして30分ほど下っていくと、少し幅広い林道に出ました。
で、実はここをまっすぐ行ってはダメで、ガードレールの左わきの小道に入ります。
写真には写っていませんが、道標があります。
しかし、小道の入り口は荒れていて、一瞥しただけではなかなか道とわかりにくい。
ちょっとトリッキーな感じになっています。
ここを下っていくと、再び道幅のある林道に出ました。
道標がしっかり立っていて、右を差してる。
で、右側にはカーブを描きながら林道が続いている。
ここを進んでいけば、西門平バス停に着くような気がします。
だが、しかし!
この道標を曲がって10mぐらいの距離に、林道から外れる山道を発見!
ここです。わかるかな。
実は、この林道は正しいルートではなく、左側林の中に道があります。
分岐のあたりに、かすかに赤テープが下がっているのが見えるかな。
(;゚Д゚) うーん!
道標があると、反射的にしばらくその方向を維持しようとするし、その方向にしっかりした道が伸びていれば、なおさらです。
ここはかなりトリックルートでしたね。
やはり、ふれあいの道は基本的に時計回りのルート設定なので、ぼくのように反時計回りで進むと、こんな感じで分かりにくい箇所がいくつもあります。
気をつけて行きましょう。
秩父にも華厳の滝がある
この左側の道を進むと、沢沿いの道に出ました。
道の脇に「西門平」と書かれた板が置かれている。
どうやら、道は間違ってなかったようです。
(^ω^) よしっ!
しばらく進むと、小さな神社が見えてきました。
どうやら集落に着いたようです。
とすると、バス停も近いのでしょう。
予想通り、集落を抜けると太い道路に出て、西門平バス停が見つかりました。
なかなか立派なバス停です。
時刻は8時15分でした。
ここから、次の「秩父盆地を眺めるみち」の起点までは、2km少々の連絡区間。
途中、「華厳の滝」という場所があるらしい。
少し楽しみです。時間があれば寄ってみよう。
こんな感じの道が、結構長く続きます。
歩いたり、走ったりしながら、45分ほどたったころ、前方に建物を発見。
時間は9時ちょうどです。
建物の上部には「秩父華厳の滝茶屋」と書いてある。
どうやら、ここが秩父華厳の滝らしい。
建物の脇には、滝への入り口がありました。
なんと、全国10位に選ばれているらしい。
しかしなぜか、日光の華厳の滝は入っておらず、なんだかランキングそのものが怪しいぞ・・・
「日光の華厳の滝により規模は小さいが、美しさでは引けを取らない」
って、わざわざ書いてあるところも怪しい・・・
そんな疑惑を抱きながら、滝のほうへと登っていきます。
すると、滝の全景が見えてきました。
( * ´Д`) おっ! きれいだ!
落差は10mを少し超えるぐらいで、規模は日光に及ぶべくもないですが、豊かな流れが緑の滝つぼへと吸い込まれていく様子は、確かに美しい!
疑ってすいません・・・
滝の上には、なんだかユーモラスな不動明王像が。
金髪に青い目が、なんともファンキー。
と、ここで携帯に電話がかかってきます。
キャンプ場からでした。
何のサービスもしなかったので、お金はお返ししますとのこと。
しかし、キャンプ場に泊まったのは事実なので、受け取ってくださいと答えます。
すると、キャンプ場の方は、しばらく考えた後
「では、神社へのお参りとして、お賽銭としてよいですか」とのアイディア
なるほど、昨夜あんなに安心して過ごせたのは神様のおかげだし、それは名案に思えました。
「どうぞよろしくお願いします」
キャンプ場の方の誠実さも伝わりましたし、なんだか晴やかな気持ちになりました。
なんだか嬉しくなって、華厳の滝を後に旅を続けます。
次のルート「秩父盆地を眺めるみち」の起点、水潜寺を目指しましょう。
20分ほど道を下ると、谷間が開けてきました。
このあたりかな。
やはりそうでした。
「秩父盆地を眺めるみち」の起点、水潜寺の前にある、札所前バス停を発見
このバス停の正面が、水潜寺の入り口です。
入ってみると、ずらりと石仏が並んでいました。
では、行きましょう!
この向こうの破風山を越えれば、もう長瀞渓谷はすぐそこです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は、破風山を越える旅を書きますね。
次回の旅はコチラ⤵それでは、また。
(* ´ω`*)ノ バイバイ
どうぞ読者になって下さい⤵
さあ行こう! 埼玉の旅
(写真:「将門伝説を探るみち」:暮れていく秩父の山並み)
どうぞ読者に!⤵
みなさん、こんにちは。
今回から、関東ふれあいの道一周の新章、「混沌の埼玉編」の開始です!
前回は三波石峡に到達し、とうとう群馬・埼玉の県境を越えたところまで書きました。
前回の旅はコチラ⤵
1年4ヶ月かかって旅した群馬ともお別れ。
今回から、いよいよ埼玉の旅がスタート。
これまでの旅の全体像はコチラ⤵
赤がこれまでに旅した道、青が今回の旅です。
それでは、今回の旅の詳細ルートを見てみましょう。
まずは、前回終了した登仙峡を起点に「将門伝説を探るみち」14.3kmに入ります。
神流湖を一望する城峯公園(じょうみねこうえん)から秩父の山域に入り城峯山へ。
城峯山には城峯神社があり、ここにキャンプ場があるので、今日はここで野営。
翌日、西門平バス停まで下り、「将門伝説を探るみち」は終わり。
ここから2km少々の連絡区間を挟み、水潜寺正面の札所前バス停から「秩父盆地を眺めるみち」になります。
破風山を越え、風戸入口バス停までの4.3km。
ここからまた1kmほどの連絡区間を挟み、地図には記載していませんが根古谷橋バス停という場所から「長瀞の自然と歴史を学ぶみち」がスタート。
宝登山(ほとさん)を越え、長瀞(ながとろ)渓谷を経て上長瀞駅までの8.8kmで終了。
全て合わせると、30kmを少し超えるくらいでしょうか。
ということで、2019年2月16日から17日にかけて旅しました。
城峯公園から群馬にお別れ
群馬・埼玉県境は秘境です。
ということで、スタート地点の登仙峡に到達するまでがまず一苦労。
JR群馬藤岡駅からバスに乗って、鬼石(おにし)という町まで出て、その後さらに町営バスに乗り換えて登仙峡へ。
このバスの乗り換えが1時間ぐらいある。
なので、5時間ぐらいかかって登仙峡に到着。時間は11時過ぎとなりました。
到着がこの時間帯だと、どうしても野営になってしまいますよね。
歩き出す前に、もう一度振り返って、群馬県にさよならを告げよう。
「さよなら、群馬! 旅を続けるよ!」
と、颯爽と歩き始めたその時、橋の脇になにやら発電所の遺構を発見。
ちょっと興味深かったので寄り道してみます。
中はがらんとして、廃墟になっていました。
窓がたくさんあって、明るい日差しが差し込んでいます。
そのせいか、あまり廃墟特有の不気味さは感じませんでした。
ふたたび橋のたもとに戻り、改めて出発。
城峯公園までは、しっかりした舗装道が多いです。
2月ですが、日差しが暖かくていい天気だ。
蝋梅が鮮やかに咲いていて、目を楽しませてくれます。
このあたり一帯は、かつて平将門が根拠地にしていた土地らしく、いくつかの伝説が残っているそうです。
例えば、鯉のぼりをあげると、不吉なことが起きるらしい。
城峯公園までは、1時間弱で到着。
ちなみにここは、冬に咲く不思議な桜で有名なところです。
今は2月だったのでもう散ってしまったのですが、10月中旬~11末頃はお勧め。
公園の展望台からは、前回の旅で湖岸沿いを歩いた神流湖(かんなこ)が一望です。
その上を歩いて渡った下久保ダムの堤も見える。
向こうの山並みは群馬。
ぼくは、その向こうの、向こうの、さらに向こうから歩いてきた。
ザックを下ろし、しばし景色を見ながら、これまでの旅に思いをはせました。
そして、これで本当に群馬とはお別れ。
これからは、違う景色が待っている!
城峯山から秩父を一望
城峯公園を下ると、20分ほどで宇那室バス停に到着。
このまままっすぐ進み、城峯山へ向かいます。
しばらく、舗装道の登りが続きますが、やがて登山道の入り口が出現。
いつ見ても「熊出没注意」の警告は、身が引き締まります。
入口の鉄柱に、無造作にふれあいの道の表示が取り付けられていました。
まずは、荒れた感じの階段から山に入っていきます。
しばらく進むと、沢が現れました。
道は沢沿いに伸びていきます。
物音ひとつない山中に、水の流れる音だけが響きます。
何度も沢を渡りながら、少しづつ山を登っていく。
城峯公園ののんきな暖かさとは一変、水の冷たさが谷に満ちている。
1時間ほど沢沿いに登ると、「跨ぎ仕舞い」という場所に出ました。
どうやらここで、沢沿いの道は終わりらしい。
ということは、山頂が近くなってきたかな。
登りがきつくなり始め、樹間に明るさが出てきます。
さらに登ると、いったん道は舗装道に出ます。
ところどころ凍った道を登っていくと、再び城峯山山頂へと続く登山道に入ります。
最後の急な階段の向こうにはアンテナが建っているのが見えました。
どうやら山頂に着いたようです。
時間は14時40分でした。
アンテナ塔は展望台になっていて、登ることができます。
もちろん、登りますよ。
すると、秩父の山地が一望です。
(*´Д`) うわー、いい景色!
奥秩父の山並みも、尾根の一本一本まで見えるぞ。
城峯山は標高1037mと、それほど高くはありませんが、周囲360度が見渡せます。
城峯神社の夜はふけて
風が強くなってきました。
展望台に登っていると、カメラを持っていかれそう。
寒さも感じたので、展望台を降り、この下の城峯神社へと向かうことにします。
30分ほど下ると、青い屋根が見えてきました。
あれが城峯神社でしょう。
時間に余裕があったので、少し寄り道をして、この近くにある「天狗岩」へと登ることにします。
追い詰められた将門は、この岩に隠れたという伝説が残っています。
岩の上には小さな祠がありました。
伝説とはいえ、将門はここで何を思ったのでしょうか。
城峯神社に到着したのは、15時30分でした。
今日はここで終了。
なんと、城峯山キャンプ場は境内にあります。
さっそく野営の準備に取り掛かり・・・と思ったのですが、境内はおろか、社務所にも人影はありません。
(;´Д`) オーイ
何度も呼び鈴を鳴らしたり、呼ばわってみましたが誰もいません。
仕方がないので、とりあえずキャンプ場にツェルトを張ります。
神社の人が来たら、説明してお金を払うことにしましょう。
しかし、待てど暮らせど、誰も現れません。
次第に、山なみは宵闇に包まれていきます。
気にはなりますが、もう日が沈むので夕食の準備をしよう。
今晩は、水炊きですよ!
(^ω^) うまそう!
そういや、いつも水炊きだな。
赤城山の旅でも、水炊きを作ったっけ。
その時のことはコチラ⤵
〆は、ラーメン投入っ!
(*´ω`*) ハァー 幸せ
すっかり体も温まり、お腹もいっぱいになりましたよ。
見上げると、大きな月が出ています。
そして、あたりはすっかり闇に包まれました。
こうして夜の山で一人でいると、大きな自由を感じます。
と同時に、一人であって、一人でないような不思議な感覚。
それが緊張感の時もあれば、なにか親しげで安心を感じるときもある。
この感覚は、ありとあらゆるモノに魂や神性が宿っているという原始的な感覚に近い。
城峯山には、何か安心を感じるような雰囲気がありましたよ。
夜にこんな気持ちを感じた時の話はコレ⤵
ついでに言うと、笠間城では全く逆の感覚でした。
笠間城の話はコレ⤵
ぼくはしばらくの間、その優しい闇に身を任せて、月を見上げていました。
そして、夜も更けたころ、ツェルトに潜り込みます。
おやすみなさい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は、大峯山を下り水潜寺まで向かう旅のことを書きますね。
次回の旅はコチラ⤵
ではまた。
どうぞ読者になって下さい⤵
三浦半島縦走の旅(終) そして海へ
(写真:津久井ヶ浜の海岸)
どうぞ読者に!⤵
みなさん、こんにちは。
(= ^ω^)ノ
三浦半島縦走の旅も、いよいよ最後の山地部を残すばかりとなりました。
前回は、大楠山から南の尾根を下り、沢山池(たくさんいけ)に出たところまで書きましたね。
前回の旅はコチラ⤵
今回は、沢山池から平地部を抜け、第三の山地部に入り、武山(たけやま)から三浦富士を下り、目的地の津久井ヶ浜まで到着します。
それでは旅を続けましょう!
沢山池から武山の市街地へ
大楠山からの下りは登山道の設定がなく、最後はヤブ漕ぎとなり、かなり大変でした。
そんな密林地帯を抜けると、突如として沢山池が出現
さっきまでの里山地獄がウソのように、のどかに家族連れが遊んでいます。
ぼくもほっと一息です。
迷うことなく、無事に下りられてよかった。
しかしここで、雨が降り始めます。
沢山池の水面にも、雨で波紋が浮かびます。
わりと大きな雨粒で、しっかり降ってきたので、雨衣を着ることにしました。
見上げると青空が見えているので、すぐに止むでしょう。
雨対策を整えると、改めて出発。
沢山池から5分ほど歩くと、市街地が続きます。
まだパラパラしますが、雨は早くもあがりました。
坂の向こうに、目指す武山(稜線の右)と三浦富士(同じく左)が近づいてきます。
この坂を下ると、武山の住宅地に入ります。
このあたりは、しっかり地図を見ておかないと迷いやすい。
ぼくの場合、一番迷いやすいのは山ではなく、町中だったりする。
都心だと、子供以上に迷ったりします。
ここを右に曲がり、住宅街を抜けていく。
さらに15分ほど歩くと、ようやく武山の登り口が見えてきました。
正面に見える小高い山が武山です。
武山の山頂には「武山不動」というお寺があり、そこまで参道が通じています。
武山不動で雨宿り
市街地を抜け、ようやく登りに入りました。
しっかり舗装された歩きやすい道です。
途中には、ベンチや杖も置いてありましたよ。
木々の間からは、武山の市街が見えます。
正面に見えるのは、自衛隊の武山駐屯地です。
道は歩きやすいのですが、再び空模様が怪しい感じに。
雲が黒く、低くなってきた。
遠くで雷が鳴り、風も出てきます。
どうやら、本格的に雷雨が近づいてきたようです。
急ぎましょう!
ドーンという音がしました。
どうやら近くで雷が落ちたようです。
(((*´Д`))) ヒエー
武山山頂には15時30分に到着しましたが、到着と同時に激しい雨。
写真では分かりませんが、大きな雨粒です。
仕方ありません、少しお堂で雨宿りさせてもらいましょう。
お堂の軒下に入り、腰を下ろします。
遠くでは、ひっきりなしに雷鳴が聞こえる。
屋根や地面を激しく打つ雨の音が、山頂に響く。
圧倒的な音響に包まれているのですが、逆にそれが静けさを感じさせました。
気持ちが落ち着きます。なぜでしょう。
奇妙な音が聞こえる
20分ほどお堂の軒下で座っていると、雨がやみました。
不動様にお礼を言って、旅を続けることにします。
お堂を下った境内には、人が集まっていました。
何か食べたいと思いましたが、どうやら片付けに入っているようでした。
左側のフェンス脇に小道が伸びていますが、三浦富士へはこちらに進みます。
まずは、長い階段を下りましょう。
途中、展望台がありました。
すこし、景色を眺めて行きましょう。
もう、海はすぐそこです。
西側(写真の右手)には、再び黒雲が迫っています。
恐らく、すぐにまた三浦半島は雨域に入るでしょう。
なんとか、追いつかれずに下山できればいいのですが。
こうして登山道を急いでいると、少し気味の悪いことがありました。
路上に立ち止まって写真を撮っていると、突然、耳元で
ハッハッハッ、と荒い息遣いが聞こえたのです。
獣の呼吸のよう。
イノシシか? と思い、あたりを見回しましたが、それらしい様子はありません。
人間はもちろん、動物の気配もない。
慌ててブレてしまいましたが、その時の写真です。
振り返っても、薄暗い山道が、ただ続いているだけ。
しかし、この息遣いは耳元ではっきりと聞こえる。
実は、この奇妙な音は、森戸川の渓谷でも聞こえたのでした。
次第に、この荒い息遣いの音が大きくなってきます。
少し恐怖を感じ、走ってその場から立ち去る。
走りながら振り返ったのですが、何も追っては来ませんでした。
しかし一体、あの音はなんだったのでしょうか?
今でも気になります。
息が切れるまで走って、ようやく三浦富士の山頂に到着。
16時15分でした。
もうあの奇妙な音は聞こえませんでした。
そして海へ
三浦富士の山頂で、残念ながら再び雨が降ってきました。
ザックから雨衣を取り出し、身につける。
さあ、最後の下りです。
10分ほど下ると、ようやく山が終わりました。
キャベツ畑の向こうに海が見えます。
雨はもう嵐のように激しくなってきました。
海のほうでは雷鳴と稲光が。
ようやく市街地に降りたときには、もはや大雨です。
この時、時間は16時30分でした。
ちょうど屋根のある場所があったので、もう一度雨宿り。
鉄板の屋根なので、打ちつける雨音が凄まじい。
武山不動尊のような静けさは、みじんも感じることができません。
しかし、雨宿りできて助かりました。
ザックを下ろし、少し休みます。
雨はちょうど17時にやみました。
さあ、海はもうすぐそこです。
津久井ヶ浜の集落に入りました。
雨傘のなかで、女性が楽しそうにおしゃべりしています。
ぼくも楽しい気持ちになってきました。
そしてとうとう、道路の向こうに海が!
もう、気持ちの高まりが抑えられない!
青信号を待って道を渡り、海岸へ駆け降りる。
そして目の前に!
海!
とうとう着いた!
着いたぞっ!
海水に手を触れてみる。
その冷たさが旅の終わりを実感させます。
ぼくの興奮をよそに、波は静かに打ち寄せ、水平線の向こうで微かに遠雷が響いていました。
たった一日、40kmに満たない距離ですが、何といろいろなことがあった旅でしょう。
イノシシの罠にはまり、ジャングルトレイルを抜け、尾根から海を臨み、山から三浦半島を一望し、里山地獄をくぐり、お堂で雨宿りをして、奇妙な声を聞き、そして、海。
しばらく、砂浜に立ち尽くし、今日の旅路を振り返ります。
本当に幸せな気持ちでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
よければ「関東ふれあいの道一周」も読んでください⤵
ではまた。
どうぞ読者になって下さい⤵
三浦半島縦走の旅③ 大楠山から難所を越えて
どうか読者に!⤵
みなさん、こんにちは。
(*´Д`)ノ
「三浦半島縦走の旅」の続きです。
前回は、二子山から乳頭山、畠山へと連なる尾根線を下り、集落に出たところまで書きましたね。
前回の旅はコチラ⤵
今回は、不動橋から阿部倉温泉を通り、この旅の二つ目の山地部、大楠山を越え沢山池へと進む旅です。
ルートの詳細図はコチラ⤵
それでは、行きましょう!
なかなか遠いぞ大楠山
畠山から竹林を下り、不動橋に到着したのが11時50分。
昼には大楠山に着きたかったのですが、出だしでイノシシの罠に引っかかったりして遅れてしまいました。
ちょっと急ぎましょう。
ということで、まずは横浜横須賀道路(横横道路)沿いに進みます。
地図上では、このまま行けば、1km少々で阿部倉温泉という場所に出て、そこから大楠山への登山道が続いている。
まあ、これだけ立派な道なら、迷うこともないでしょ。
と、すっかり油断モードでした。
しかし、途中でこの道は突然行き止まりとなり、その後、「ここは抜けられるはず」の里山に入り込んだりしてエライ目にあう。
地図では抜けられると思ったんだけど、この先は壁のように植物が密生していて、とても進むことができませんでした。
なので、再び戻り、もう一度道を探す。
どうやら、一度迂回して、横横道路を渡らなければ、阿部倉温泉にはたどり着けないようです。
ということで、恐らく登山道の入り口までは、直線距離で数100mの位置にいるにもかかわらず、大きく回り道をすることになりました。
( ;´Д`) ハァ・・・
そのかいあって、ようやく「阿部倉温泉」の標識を発見
ここをまっすぐ行けばいいんだな、よしっ!
その後、横横道路のアンダーパスをくぐり、ようやく登山口へ。
腕時計を見ると、12時30分。
なんと、不動橋から40分もかかってしまった。
直線距離だと、わずか1km少々なんですがね。
ということで、少し急ぎ足で進みます。
大楠山はしっかり登山道が整備されていますが、植生はジャングル風!
平均台みたいな橋が架かってる。
遊園地みたいで面白い!
沢沿いの道を進んでいきます。
森の中は明るくて、気持ちよく歩ける。
実は、大楠山は関東ふれあいの道のルートになっていて、ぼくは一度登っています。
しかしその時は西側から登ったので、この道は通っていません。
(今回は東側の登山道を登っています)
その時の旅はコチラ⤵
西側の登山道は、ジャングルというより涼しげな雑木林という感じだったなぁ。
大楠山の東と西で、だいぶ植生が異なるみたいです。
しばらく歩くと、沢沿いを離れ、長い階段が出現。
ここを登りきると、いったん平らな場所に出ますが、すぐにまた階段となります。
なんだろうこの網は。
なんと、大楠山はゴルフ場に隣接しているので、こんなふうにフェンスと網で防護されている個所があります。
旅の興を削がれますが、まあ、仕方がない。
それでも、トンネルみたいになっていて面白いから、楽しむことにしましょう。
山頂までの最後の登りも、階段が続きます。
休まず行きましょう。
よいしょっ、よいしょっ。
ようやく、13時05分、大楠山の山頂に到着
山頂には、いっぱい人がいます。
大楠山は標高242mの低山ながら、見晴らしもよく登山等も整備されているので、人気の山なのです。
山に慣れていないお子さんでも大丈夫ですよ。ぜひ一度!
見上げれば初夏の空
大楠山には展望台があります。
前回、関東ふれあいの道一周で旅したときも、この展望台に登ったなぁ。
今回ももちろん登ります。
南側を見ると、これから旅する武山(右)と三浦富士(左)が仲良く並んでいます。
その向こうが目的地、津久井浜の海岸。
まだ、遠いなぁ。
回れ右して北側を見ると、今日登ってきた二子山、乳頭山の稜線が。
そして、その向こうには、青い海。
心の中で「おおーい」と呼んでみる。
気持ちいい!
見上げると、真っ青な空に、真っ白な雲
小さな半島だけど、世界の広さを感じます。
いつまでも景色を眺めていたいけれど、実は雲の形が気になります。
午後になって、急速に積乱雲が発達してる。
大気が不安定になっているようです。
雷が鳴るかもしれません。
やっぱり、ちょっと急いだほうがよさそう。
ということで13時20分に大楠山を後にしました。
難所を越えて沢山池へ
展望台を降りると、先ほど通ったゴルフ場脇の道を戻ります。
ここから、大楠山の南側尾根を下り、沢山池(たくさんいけ)へと抜ける計画。
南側尾根の道に入ろうとしたその時、
「おーい、どこへ行くんだー?」
と呼ぶ声が。
振り返ると、登山道を管理している人でしょうか。
制服を着たおじさんが、ぼくを呼んでいます。
「そっちは道がないよー」
ぼくを心配してくれている様子です。
「それとも、長坂のほうに行くんか?」
長坂とは、沢山池のある場所の地名です。
「そうですよー」
そう答えると、おじさんは納得したようでした。
しかし、道がない、というのは不安だな。
(;´・ω・) ドキドキ
しっかり地図を見て進もう。
南側尾根に入ると、急に人影がなくなりました。
しかし、道らしきものは判別できるので、迷うことなく進みます。
あと、この尾根は送電線が並行して走っているので、それも地点標定に活用できる。
しかし気になるのは、上空の雲。
明らかに、先ほどよりも黒く、低くなってきた。
しばらく行くと、通行止め区間が。
地図ではここが、沢山池のある長坂へ向かう右側の尾根と、横須賀方向へ向かう左側の尾根の分岐点になってる。
どうやら、横須賀方向には通れないようです。
幸い、長坂方向は大丈夫みたい。
看板がありました。
「ハイキングコースではありません」と書いてあるのが気になりますが、とりあえず道は正しいということで安心。
先に進みましょう。
確かに、ハイキングコースではないようです。
腰を屈めながら、通りましょう。
時には、少しだけど開けた場所もある。
そうするうちに、分岐点に来ました。
周りは樹木に覆われ、地形上どちらが正しい道かは判別し難い。
見ると、こんなテープが巻いてある。
消えかけているけど、←沢山池、長坂→ と書いてあります。
これは助かった。
( ;´Д`) ホッ
標示のほうに進むと、送電線の塔が見えました。
うん、方向は合ってる!
一応、道跡も続いているので、間違いないでしょう。
さらに尾根線を外さないように進んでいく。
ときどき、道が不明瞭になりますが、送電線は一般方向を知るいい目標になる。
地図上では、このあたりから尾根を外れ、沢山池方向に伸びる谷に入っていくはず。
尾根から外れるときは、道に迷いやすいので注意が必要です。
ちょっと気をつけよう。
すると予想通り、道が急な下りに変わりました。
足もとには、簡易的な階段が取り付けられているので心強い。
しかし、谷に降りると、人工物はなくなってしまいました。
加えて、草の茂りがすごい!
右側は沢になっていて、小さな崖があるようです。
落ちたら大変だ。
しかし、足元が見えない。
ますます草が・・・
( ;´Д`) うおー
とにかく、右側の沢に落ちないように気をつける。
道があるのかないのか、よく分からなくなってきた。
方向だけは維持するように、コンパスを確認しながら進みます。
すると突然、草が途切れて、橋が見えました。
やれやれ・・・
どうやら難所は抜けたようです。
振り返ってみると、とても通れる場所には見えないなコリャ。
橋を渡り進んでいくと、子供の声が聞こえてきた。
みると、何組もの家族が遊んでいます。
沢山池に到着。14時05分でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次は、三浦半島縦走の旅の最終回。
武山から三浦富士を越えて海に出るまでのことを書きますね。
旅の続きはコチラ⤵
それでは、また。
( ;´Д`)ノ バイバイ
どうぞ読者になって下さい⤵
三浦半島縦走の旅② 表情豊かな尾根を行く
(写真:乳頭山から海を見る)
どうぞ読者に!⤵
みなさん、こんにちは。
(^ω^)ノ
「三浦半島縦走の旅」の続きです。
前回は、森戸川のジャングルトレイルを経て二子山に登ったところまで書きました。
前回の旅はコチラ⤵
ルートの全体像はコチラです。
今回は、二子山の尾根をたどって乳頭山、畠山と下り、阿部倉温泉を経て大楠山から沢山池までの記録です。
表情豊かな尾根を行く
さて、二子山山頂を出発したのが9時40分。
いったん下って、先ほど通過した森戸川、二子山、乳頭山のそれぞれに至る道の交点まで戻ります。
そしてここからが乳頭山までの尾根道のスタート。
まずはなだらかな広い尾根を進んでいきます。
森戸川沿いには及びませんが、けっこう密な植生。
と思えば、見通しの良い杉林を抜けて行く。
若葉の間から降り注ぐ、初夏の日差しが気持ちいい!
そしてまた植生が変わる。
今度は両脇に竹が生い茂る細道。
肩に笹の葉が触れて、山を身近に感じます。
お次は、深くえぐれた溝のような道。
半分地面に潜ったような感じで進みます。
もう、面白くてしょうがない。
たった2km程度の間に、これだけの変化が詰め込まれてる。
次はどんな道になるのか、予測ができません。
こんなにバリエーション豊富で、表情豊かな尾根道は初めてです。
30分ほど進み、少し道が落ち着いてきたころ、案内板が立っていました。
「馬頭観音」の説明板です。
どうやら、この尾根道はかつて逗子と横須賀を結び、炭や薪を運ぶ人が往来したそうです。往来の無事を祈って、馬頭観音像が文政3年(1820年)に立てられました。
この案内板から少し離れたところに、馬頭観音像はありました。
この人里離れた尾根で、旅人が行き交う姿を200年近くも見続けていて、ぼくもその一人だと思うと、この小さな像がとても大きな意味を持つように感じました。
少し足を止めて、旅の無事を祈ります。
そして、このように何人もの旅人が、この小さな観音様に手を合わせたことでしょう。
さあ、ここから乳頭山までは距離にして1km程度でしょうか。
先へ進みます。
少し、道が不明瞭になってきました。
とは言っても、馬頭観音から乳頭山、畠山を連なる尾根線には、送電線が並行して伸びていることが地図で分かります。
そのため、正確に地点を標定することが可能で、あまり不安はありません。
時々は案内標識もあります。
これは地面に直接置かれていましたが・・・
やがて見晴らしのいい場所に出ました。
ここを過ぎると、少し岩を登ります。
そして11時ちょうど、乳頭山に到着!
いい景色、海が一望です。
正面に見えるのは、横須賀の港湾ですね。
ホントに海が近い!
途中のバリエーション豊かなトレイルに加え、海まで見えて、何と表情豊かな尾根道なんでしょう。
すっかり好きになってしまいました。
畠山をくだって
乳頭山からは畠山に向かい南へ進み、そのまま集落へと下っていきます。
しかしこの先は、若干登山道が整備されていない箇所もあるようです。
しっかり地図を見て進みましょう。
乳頭山を下ると、まずは道標のある分岐に出ました。
ここを右に進むと、もはや道が分からないぐらいの茂みが。
枝をかき分けるようにして進みます。
道跡はしっかりついているので、見た目ほど迷う感じではありません。
しばらく進むと、こんな標柱を発見。
「東京湾要塞第一区」
どうやら戦時中のものらしい。
横須賀港は軍事的に重要地域でしたから、その背後の山地部は要塞化されていたんでしょうね。
さっきの馬頭観音とは、また違った歴史の重みを感じます。
ところで、標柱の上に「畠山→」と黒マジックで書いてある。
あまり関心はしませんが、おかげでルートを外していないことがわかりました。
さらに南へと進みます。
樹木がトンネルのように生い茂っている。
枝の伸び方が、何となくエキゾチックな雰囲気です。
このような道を進んでいくと、あっけなく畠山に到着しました。
ホットケーキのような、平べったい山頂です。
時間は11時25分でした。
少し休もうかと思いましたが、ここは蚊が多く、頭の周りをウンウン唸っている。
なので、すぐさま山を下りることにします。
少し下ると、完全に植生が変化し、竹林に変わりました。
竹はいつ見ても涼しげです。
だいたい、竹が出てくると人里が近くなるので少し緊張が解れます。
もうすぐ集落かな。
どんどん行きましょう。
木々のトンネルの向こうが、何となく明るくなってきました。
どうやら、出口が近いみたい。
そして、とうとう、
集落に出ました!
さらに下っていくと、不動橋という横浜横須賀道路わきの地点に到着。
時間は11時50分。
これで縦走ルートの第一の山地部を通過しました。
交差点の向こうに見えている高架道路が横浜横須賀道路です。
残るは大楠山から沢山池の第二の山地部、武山から三浦富士の第三の山地部。
できれば、12時までには大楠山に登っておきたかったのですが、ちょっと遅れてしまいました。
ということで、休むことなく大楠山を目指して進みます。
さて、これからどうなることやら。
次回は、この続き、大楠山から沢山池までの旅を書きますね。
続きはコチラ⤵
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また。
(^ω^)ノ バイバイ
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三浦半島縦走の旅➀ 森戸川ジャングルトレイル
(写真:森戸川に沿うトレイル)
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みなさん、こんにちは。
(^ω^)ノ
ブログ本編の旅は、いよいよ群馬県境を越え埼玉へ入ったところまで進みましたが、今回はちょっと寄り道して、違う旅の話です。
関東ふれあいの道の旅はコチラ⤵
2019年の5月4日に、「三浦半島縦断の旅」をしました。
ルートはこちら。
京急新逗子駅を出発し、二子山、大楠山、武山、三浦富士と、三浦半島の背骨に連なる低山を縦走し、海までの旅。
定められたハイキングコースがあるわけではなく、自分で勝手に選定したルートです。
前日には図書館に行って、三浦半島の地図をしっかり収集してきました。
距離はあまり良くわかりません。
だいたい30~40kmのあいだぐらいかな。
罠にかかってルート変更
ということで、2019年5月4日、7時20分京急新逗子駅を出発
駅前のコンビニで、今日のお昼ごはんにするパンを買い、出発です。
まずは国道134号線沿いに南へ。
桜山トンネルをくぐります。
トンネルを抜けると、東に進路を変え、住宅地を抜けます。
目の前に、これから旅する稜線が見えてきます。
一番手前に見えるのが、阿部倉山。その奥が二子山でしょう。
地図を見ながら、阿部倉山の取り付きに到着。
この時、7時50分でした。
順調、順調。
しかし、少し奥に入ると、全く道はなく、竹やぶが続きます。
足元にはイノシシの罠がいっぱい。
何とぼく自身がイノシシ罠にかかってしまう。
歯のない罠でよかった。
これ以上進むと罠を壊してしまう恐れもあり、このルートから二子山を目指すのは断念します。
地図を見ると、阿部倉山~二子山の南を巻くように森戸川という川があり、この方向から登れるようです。
ちょっと遠回りになりますが、ルート変更を決心。8時10分でした。
森戸川ジャングルトレイル
阿部倉山を下り、再び市街地に出て東に進みます。
住宅地の脇を森戸川が流れている。
こんな調子なら、どんどん進めそうですが・・・
期待もむなしく、すぐに山の入り口に到着。
なんだか物々しい入り口ですが、登山道になっているようです。
中には、川沿いにうっそうと繁った森がありました。
細い流れを何度も跨ぎながら、道は奥へと続いています。
やがて、ほんの20分前までは、住宅地とは思えないような雰囲気に。
最初は杉が多めの人工林だったのですが、やがて足元はシダ植物で覆われ、つる性の樹木が多くなってきました。
まるでジャングルのよう。
さらに密林は続きます。
登山道の入り口から30分ほど歩くと、とうとう二子山へと登る分岐点に到着。
どうやら、道は川を渡った先のよう。
ワクワクしながら、向こう岸へ。
さらにジャングルが続きます。
そろそろ登りになるのかと思いきや、道は逆に下って川へ。
道ばたに案内板が落ちている。
なんだか、打ち捨てられているようで疑わしいのですが、とりあえず川をさかのぼる方向を指している。
どうやら、このまま川床を歩くようです。
アマゾン川の探検映像で、こんな場所を探検隊が歩いていた記憶が。
本当にこの道で正しいのか?
そう疑いながら進んでいくと、どうもこれ以上進めないような感じに。
対岸を見ると、何となく登り口があったのでそちらを登る。
登るとすぐに、また川へと降りる。
向こう岸に登り口を発見
どうやら道は正しかったようです。
滑りやすい川沿いの崖道を進む。
ここで沢歩きからは離れますが、まだまだジャングルは続きます。
しかし、東京から1時間少々で、こんな探検ができるのは驚き。
ルートを変更したおかげで、結果的には素晴らしいトレイルを発見できました。
やがて道は明瞭な登りへと変わっていきます。
どうやら二子山は近い!
二子山から海を見る
登るにつれ、徐々に森が明るくなってきます。
きっと、稜線はもう近い。
低山とはいえ、なかなかダイナミックな変化。
森戸川沿いのジャングルトレイルは名残惜しいけれど、先へと進みます。
9時ちょうどに、二子山と乳頭山をつなぐ尾根に出ました。
二子山は左、乳頭山は右。
まずは二子山へ。
ここから二子山までは、整備された登山道が続く。
のんびりと歩いて登ります。
そして、程なく二子山の山頂に到着。
9時35分でした。
簡素な展望台が置かれています。
登ってみよう。
海が見えます。
八景島方向でしょうか、海岸に白い三角屋根が見える。
その向こうに広がるのは、横浜の港湾地帯です。
誰もいない山から見る、初夏の海は静かで、なんだか眠っているようでした。
さて、三浦半島縦走の旅はまだ始まったばかり。
次回は、乳頭山から畠山と続く尾根下りの旅のことを書きますね。
次回の旅はコチラ⤵
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ではまた。
(*´ω`)ノ バイバイ
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トンネルは怖い・・・だけど
どうか読者に!⤵
みなさん、こんにちは。
(/ω\) キャー
今回は、ふれあいの道の旅はちょっとお休み。
番外編です。
旅をしていると、いろんな道に出会いますが、中には苦手な道も・・・
実を言うと、ぼくはトンネルが苦手です。
以前、トンネルですごく怖い思いをしたというのもあり・・・
(いつかお話しますね・・・いつか)
入口でためらう
トンネルで一番勇気のいる場所は?
それはやはり、入口でしょう。
できれば入りたくない!
でも、入らなければ旅が続けられない・・・
この葛藤・・・・
微かな明かりを心の支えに、闇の中に突入です。
(;´・ω・) 遠い・・・
それでも、出口の明かりが見えていれば、まだ安心。
中が曲がっていたり、長すぎると、先が真っ暗。
そんなトンネルは、結構あります。
寂れた漁村にも。
もちろん、寂れた山中にも、
時には2つ並んでいたりする。
うっそうとした竹やぶの中にも。
それは突然現れる。
いい年をした大人でも、ビクリ! となります。
そして闇の中へ
ええい、行くぞっ!
ためらっていても、仕方がない!
と、意を決して、トンネルに飛び込みます。
するとそこはもう異世界。
昼の明るさが突然奪われる、あの「違う世界」に入った感じ。
遠いっ!・・・
そして、暗いっ!・・・
一秒でも早く出たいのに、なぜか近づかない出口の明かり。
100m走並みのスピードで、走ることも。
もう長すぎて、なんだか分からないのもある。
(;´Д`) あと1kmって何・・・
トンネルの中って、空気が違うんですよね。
冷たいだけじゃなく、なんか重い。
これはなぜなんでしょう?
独特の味、手掘りトンネル
トンネルはどれも苦手ですが、中でも手掘りトンネルは独特の味が。
巨大な生き物の体内に入ったような気がします。
これは短いですが、すごく個性がありました。
千葉県は、トンネルがとても多く、その大半は手堀りでした。
これも、
なんだか、タイムトンネルみたい。
こんな、明るくて個性のあるトンネルなら、抜けるのも楽しいのですが。
これは、いちばん苦手だったなあ・・・
千葉県、行川アイランドの近く、鵜原理想郷へとつながるトンネルです。
手掘りなうえ、腰を屈めなければ通れないほど狭い。
さらに長い。
本能的に、暗闇の中で窮屈な姿勢をとっていると、危機感を覚えます。
自由に動けないから、何かが起こった時にマズイと身体が感じるのでしょう。
しかし、ここを通らなければ鵜原理想郷へは行けないのです。
まさに、問答無用の試練。
ここを通ったのは、もう夕刻近くて人気もなく、ずいぶん心細かった記憶があります。
その時の旅はコチラ⤵
トンネルを抜ければそこは
しかし、トンネルを抜ければ、そこには新たな世界が広がっています。
たとえば、県境のトンネル。
ここを越えれば、栃木が終わり、群馬に入る!
これはまさに、新たな扉を開くトンネル。
喜び勇んで入ります。
トンネルを抜ければそこに、何かが待ってる。
なんだろう、このワクワク感。
この先は、何があるんだろう?
もしかすると、見たこともない景色が、待ってるのかもしれない。
そう思うと、旅を続ける喜びが沸いてきます。
だってほら、トンネルの向こうには、緑があんなにも・・・
この先に何があるんだろう?
それを知りたい!
旅を続ける原動力は、そんな好奇心です。
トンネルは怖い、だけど、それを抜ければ何かがある。
新しい景色を、最もドラマチックな形で見せてくれる。
それもまた、トンネルの醍醐味かもしれませんね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また。
(*´ω`*)ノ バイバイ
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