夕陽と断崖 理想郷をたずねて②
(写真:鵜原理想郷に設置されていた案内板)
こんにちは、りゅうぞうです。
前回は、清澄寺から山を下り、内浦海岸の砂浜から、おせんころがしの手前の漁村まで旅したところでした。
⇩前回の旅はこちら
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
今回は、その続きです。
ちょっと怖い 行川アイランドとおせんころがし
看板が見えてきました。
独特の雰囲気を醸し出してます。
JR行川アイランド駅が「海と森をつなぐみち」のゴールです。
次のコース「理想郷をたずねるみち」のスタートは、ここから2駅先のJR鵜原駅になります。今回は電車で移動することを選択。
ところで、ここ行川アイランドは、かつて遊園地があったところですが、すでに営業しておらず廃墟になってます。
そのせいか、ふれあいの道の標示もかなりダークです。
(;゚Д゚) ううっ・・・
なんか不気味・・・
これが行川アイランドの入り口です。
昔はこのトンネルを子供たちが大喜びで通り抜けたんでしょうが、今はその面影はありません。
柵で閉ざされて、入ることもできません。
周囲は人影もなく、全体的に廃墟が醸し出す独特の雰囲気が漂っていて、まだ明るいのですが不気味な感じがします。
ここ、日が暮れてから到着してたら、ちょっと怖かったかも。
さて、「おせんころがし」はここから数百メートル海のほうです。
ここです。
この断崖の上に、おせんの碑が立ってます。
時間があったので、しばらくここに座って海を眺めていました。
むかし、領民を苦しめる欲張りな豪族がいて、それに耐えかねた村人が彼を殺そうとたくらんでいたそうです。それを知った豪族の娘「お仙」が父を諫めるために、ここから身を投げてしまいました。その故事にちなんで、この場所は「おせんころがし」と言われているそうです。
(父の身代わりになって悪代官に突き落とされたという説もあり。「ころがし」ならこちらの説の方が納得)
おせんかわいそう。
そんな悲しい出来事があったせいか、なんだか物寂しい場所です。
あとで知ったのですが、ここでは殺人事件も起きており、心霊スポットらしいです。
(;´Д`) 早く言ってよ!
さて、電車の時間となったので、おせんころがしを後に鵜原理想郷へ向かいます。
トンネルを抜けると、そこは理想郷
鵜原駅に到着したのは、陽も暮れかかる頃でした。
電車が行ってしまうと、あたりの静けさが身に沁みます。
駅を出ると、鵜原の集落です。
路地を抜けると、海が目の前に見えてきました。
ぼくは海のそばに住んだことはないのですが、それでもどこか懐かしい感じがする、ノスタルジックな風景です。
集落を抜けて、海沿いに歩いていくと、いよいよ鵜原理想郷への入り口です。目の前に険しい高台と断崖が見えています。
大正時代にここを別荘地とする計画があり、理想郷と呼ばれるようになったらしいです。多くの文人墨客が愛した風光明媚な地で、三島由紀夫や与謝野晶子も訪れたとのこと。
しかし、理想郷に入るにはちょっとした試練が必要でした。
Σ(゚Д゚) トンネル!
しかも、狭い!
「うわー、やだなー、通りたくないなー」と思いますが、しかたがない。
まっすぐ立つと全く通れない高さなので、腰をかがめて通ります。
もう、早く抜けたい一心です。
でも、本当に狭い! これも夜だと通るのに相当覚悟がいると思いました。
何かの拍子で電気が消えたら、とか、後ろから(すばやい)何かが来たら、とか考えると、もうダメですね。
で、こんな感じのトンネルが数本あって、そこを通り抜けると理想郷です。
まるで通過儀礼です。
トンネルも終わり、高台に出ます。
高台の上に迷路のような森があり、そこを抜けると、リアス式の複雑な海岸線と、そびえたつ断崖が続く絶景が広がっていました。
そして、夕陽が沈んでいきます。
きれいです。
言葉が出ません。
いつも感じるのは、ほんとうにこの世界は、美しいということです。
そして、その美しさを、いかに今まで見過ごしてきたり、無視したりしてきたかということも感じます。
例えこの世の果てまで行かなくても、美しい世界はすぐ身近にあって、ただそれに気づいていないだけなんだと思います。
ふれあいの道一周を始めて、そのあたりまえの事実を改めて感じました。
やがて、陽は沈み、岬の反対側から、大きな満月が昇ってきました。
地球の丸さを感じます。
月を見ながら、夕食をとることにしました。
ランチョンミート・ステーキです。
(*´ω`*) なかなかうまい
この後、宿営地に移動して、ツェルトでぐっすり眠りました。
さて、翌日の朝からは、鵜原理想郷を後にして、九十九里浜まで向かいます。
次回はこの旅について書きますね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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それでは、また。
(= ´ω`)ノ
次回の旅はコチラ⤵
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