北アルプスを縦走したよ② (五色ヶ原〜薬師峠)
(写真:薬師峠キャンプ場で焼いたモチ)
みなさん、こんにちは。
(=´∀`)ノ
北アルプス縦走の続きです。
しかし、どうもこの日は体調が悪くてスピードも上がらず、暗くなる前にキャンプ場へたどり着くのがやっと。
さらに夜には突然吐いてしまうような状態でした。
( ´Д`) やばい…
翌日は雲ノ平キャンプ場に行く計画ですが、今回の縦走で最も長いルートです。
「果たして大丈夫か?」
不安がよぎります。
さらに、疲れていたせいか、朝の2時に出発する予定が寝坊してしまい、30分ほど遅れてしまいました。
険しい道が続く
30分ほど遅れたとはいえ、五色ヶ原を出発した時は、まだ真っ暗でした。
しかし、整備された木道が続いていて、道に迷う心配もなく安心して歩けます。
暗くなければ、きっと一面のお花畑が見えるはずなんですが…
しかし、やがて木道が果て、徐々に険しい稜線に変わっていきます。
( ;´Д`) うへー
急だなぁ…
急激に登り、急激に降りる。
これを繰り返す道が続きます。
まだまだ続く…
これを3時間ほど繰り返して、なんとかスゴ乗越小屋を望むスゴの頭に到着しました。
写真で、小屋が見えるのが分かりますか?
まだまだ続く尾根線の上の、中ほどに、小さな茶色の点が見えませんか?
これがスゴ乗越小屋です。
ぼくは何となく、スゴの頭からは下るだけだと思っていたんですが、またもや急な下りのあと、登り返しです。
(*´Д`) ハァハァ・・・
しかし、止まっていても無駄ですからがんばって進みます。
さらに1時間半ほどかかって、小屋に到着しました。
予定より1時間以上遅れの8時20分です。
色とりどりの布がはためいていて、なんだかヒマラヤの小屋みたい。
お腹は減っていましたが、昨日の夜に吐いたこともあって、ガッツリしたものを食べることに躊躇します。
なので、桃の缶詰を食べることにしました。
そして定番のコーラ。
疲れた体に桃の甘みとコーラの刺激が染み渡ります。
やむなく計画を変更・・・
さて、少し元気を取り戻したところで、これからの行程を考えてみます。
すでに計画からは1時間以上遅れていますが、どうも現在の体調から見て、この後急激に遅れを取り戻せる気がしない・・・
しかし、本日の行程は長く、計画通りに進んだとしても暗くなるギリギリのタイミングで雲ノ平キャンプ場に到着する予定でした。
そうすると、このまま進めば、雲ノ平キャンプ場には21時とか22時といったとんでもない時間に到着する可能性もありました。
ということで、計画を変更して別の宿泊場所を考えることにします。
今日中に到着できる宿泊地としては、薬師沢小屋と薬師峠キャンプ場がありました。
場所的に一番いいのは薬師沢小屋です。
ここなら、明日の朝早く出て、水晶岳の登山をパスすれば、計画通り雲ノ平を通って槍ヶ岳山荘まで到達できそうでした。
もう一案は、薬師峠キャンプ場でした。
しかしここで泊まってしまうと、翌日、雲ノ平を通って槍ヶ岳山荘に向かうのは時間的に無理でした。なので、この場合は黒部五郎だけのほうから回って双六岳から予定のコースに復帰しなければなりません。
( ;´Д`) うーん・・・
雲ノ平は日本最後の秘境と呼ばれている場所で、今回どうしても行ってみたいと思っていた場所でした。
しかし、雲ノ平に行くには、薬師沢小屋のあたりから、かなり急な登りを2時間ほど進まなければなりません。
以前、雲ノ平からその坂を下ってきたという人に会ったので、ちょっと聞いてみたことがありました。
( ;´Д`)「その下りって、登るとかなりきついでしょうね」
(^ω^)「ええ、相当きついと思いますよ。登った人に会いましたけど、2度と登りたくないって言ってました」
( ;´Д`)「暗いうちに登ると、どうでしょうかね」
(^ω^)「結構、大きな石がごろごろしていて、それが苔にまみれて滑るんですよね。止めといた方がいいんじゃないですか」
( ;´Д`)「・・・・」
この会話の記憶がよみがえってきます。
あと、気になるのは財布の中身でした。
そもそも小屋泊は考えていなかったので、あまりお金を持ってきていませんでした。
見ると残りは1万2千円ほど。
北アルプスの小屋は素泊まりでも6千円以上かかる小屋がほとんどです。
薬師沢で小屋泊まりをしてしまうと、残り5~6千円になってしまう。
まあ、足りると言えば足りるのですが、途中何か不測事態が起きた時に心もとないのも確かです。
で、ずいぶん悩みましたが、今夜は薬師峠キャンプ場を目的地にすることにして、雲ノ平はあきらめることにしました。
次回は必ず行こう・・・
薬師峠キャンプ場へ
そう決めると、急に今日の行程に余裕が出てきました。
ここから薬師峠までは6時間ほどです。
そうすると、15時ぐらいには到着することができそうです。
と、若干のんびり気分で出発したのですが、北薬師岳に近づくに従い、徐々に険しい岩稜地帯となってきました。
さらに、天候も下り坂になってきます。
見渡す限り(といっても、真っ白であまり見渡せませんが)、鋭い岩が横たわっています。
ぼくは岩歩きが苦手です。
またもやスピードがガクンと落ちます。
こんな道を1時間半ほど進んでいると、かなり疲れも出てきました。
転げ落ちないように、慎重に進むことにします。
薬師岳に到着したのは、12時30分でした。
深田久弥はこの山を「厳とした気品がある」と書いていますが、この日は天気が悪く、その気品ある姿を眺めることはできず、ただ足元の岩が目に入るのみで残念でした。
さて、ここから薬師峠までの下りは、これまでの細い岩稜とは打って変わって、広々とした尾根をなだらかに下る道です。
ちょっと走ってみたりもします。
途中で雷鳥と出会いました。
のんきに登山道を横切っています。
ホントに人が近づいても逃げない。
30分ほど下ると、薬師岳山荘に到着しました。
スゴ乗越小屋では、桃缶しか食べれませんでしたが、ようやく何かしっかりしたものを食べる気力が出てきました。
で、ラーメン(しかも卵入り)を食べることにしました。
(*´ω`*) おいしかった!
食べていると、雨が激しく降ってきます。
雨が小やみになるまで、1時間ほど休んでいました。
その後、薬師峠に至る沢沿いの道を下ります。
薬師峠キャンプ場が見えてきました。15時30分でした。
ツェルトを張ろうとすると、また雨が降ってきたりして、なかなか落ち着けませんが、雨の止み間を見て、楽しみにしていたモチを焼くことにします。
ビールも飲むことにします。
山で焼いたモチは、とてもおいしくて、疲れていた心も安らぎました。
この日は早々にツエルトに潜り込んで寝ることにします。
雨が降り続いています。
明日は、槍ヶ岳まで行けるでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は黒部五郎岳を経て、槍ヶ岳を目指す第3日目のことを書きますね。
次回の記事はコチラ⤵
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
ではまた。
(= ´ω`)ノ バイバイ