ロングトレイルの旅   関東ふれあいの道一周

1都6県をつなぐ自然歩道「関東ふれあいの道」1800Kmを一周するりゅうぞうのブログです。

三浦半島縦走の旅(終) そして海へ

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(写真:津久井ヶ浜の海岸)

どうぞ読者に!⤵ 

みなさん、こんにちは。

(= ^ω^)ノ

三浦半島縦走の旅も、いよいよ最後の山地部を残すばかりとなりました。

前回は、大楠山から南の尾根を下り、沢山池(たくさんいけ)に出たところまで書きましたね。

前回の旅はコチラ⤵

今回は、沢山池から平地部を抜け、第三の山地部に入り、武山(たけやま)から三浦富士を下り、目的地の津久井ヶ浜まで到着します。

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それでは旅を続けましょう!

 

沢山池から武山の市街地へ

大楠山からの下りは登山道の設定がなく、最後はヤブ漕ぎとなり、かなり大変でした。

そんな密林地帯を抜けると、突如として沢山池が出現

さっきまでの里山地獄がウソのように、のどかに家族連れが遊んでいます。

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ぼくもほっと一息です。

迷うことなく、無事に下りられてよかった。

しかしここで、雨が降り始めます。

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沢山池の水面にも、雨で波紋が浮かびます。

わりと大きな雨粒で、しっかり降ってきたので、雨衣を着ることにしました。

見上げると青空が見えているので、すぐに止むでしょう。f:id:trailtravel:20190609142540j:plain

雨対策を整えると、改めて出発。

沢山池から5分ほど歩くと、市街地が続きます。

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まだパラパラしますが、雨は早くもあがりました。

坂の向こうに、目指す武山(稜線の右)と三浦富士(同じく左)が近づいてきます。

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この坂を下ると、武山の住宅地に入ります。

このあたりは、しっかり地図を見ておかないと迷いやすい。

ぼくの場合、一番迷いやすいのは山ではなく、町中だったりする。

都心だと、子供以上に迷ったりします。

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ここを右に曲がり、住宅街を抜けていく。

さらに15分ほど歩くと、ようやく武山の登り口が見えてきました。

正面に見える小高い山が武山です。

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武山の山頂には「武山不動」というお寺があり、そこまで参道が通じています。

 

武山不動で雨宿り

市街地を抜け、ようやく登りに入りました。

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しっかり舗装された歩きやすい道です。

途中には、ベンチや杖も置いてありましたよ。

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木々の間からは、武山の市街が見えます。

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正面に見えるのは、自衛隊の武山駐屯地です。

道は歩きやすいのですが、再び空模様が怪しい感じに。

雲が黒く、低くなってきた。

遠くで雷が鳴り、風も出てきます。

どうやら、本格的に雷雨が近づいてきたようです。

急ぎましょう!

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ドーンという音がしました。

どうやら近くで雷が落ちたようです。

(((*´Д`)))  ヒエー

 

武山山頂には15時30分に到着しましたが、到着と同時に激しい雨。

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写真では分かりませんが、大きな雨粒です。

仕方ありません、少しお堂で雨宿りさせてもらいましょう。

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お堂の軒下に入り、腰を下ろします。

遠くでは、ひっきりなしに雷鳴が聞こえる。

屋根や地面を激しく打つ雨の音が、山頂に響く。

圧倒的な音響に包まれているのですが、逆にそれが静けさを感じさせました。

気持ちが落ち着きます。なぜでしょう。

 

奇妙な音が聞こえる

20分ほどお堂の軒下で座っていると、雨がやみました。

不動様にお礼を言って、旅を続けることにします。

お堂を下った境内には、人が集まっていました。

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何か食べたいと思いましたが、どうやら片付けに入っているようでした。

左側のフェンス脇に小道が伸びていますが、三浦富士へはこちらに進みます。

まずは、長い階段を下りましょう。

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途中、展望台がありました。

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すこし、景色を眺めて行きましょう。

もう、海はすぐそこです。

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西側(写真の右手)には、再び黒雲が迫っています。

恐らく、すぐにまた三浦半島は雨域に入るでしょう。

なんとか、追いつかれずに下山できればいいのですが。

 

こうして登山道を急いでいると、少し気味の悪いことがありました

路上に立ち止まって写真を撮っていると、突然、耳元で

ハッハッハッ、と荒い息遣いが聞こえたのです。

獣の呼吸のよう。

イノシシか? と思い、あたりを見回しましたが、それらしい様子はありません。

人間はもちろん、動物の気配もない。

慌ててブレてしまいましたが、その時の写真です。

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振り返っても、薄暗い山道が、ただ続いているだけ。

しかし、この息遣いは耳元ではっきりと聞こえる。

実は、この奇妙な音は、森戸川の渓谷でも聞こえたのでした。

次第に、この荒い息遣いの音が大きくなってきます。

 

少し恐怖を感じ、走ってその場から立ち去る。

走りながら振り返ったのですが、何も追っては来ませんでした。

しかし一体、あの音はなんだったのでしょうか?

今でも気になります。

 

息が切れるまで走って、ようやく三浦富士の山頂に到着。

16時15分でした。

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もうあの奇妙な音は聞こえませんでした。

 

そして海へ

三浦富士の山頂で、残念ながら再び雨が降ってきました。

ザックから雨衣を取り出し、身につける。

さあ、最後の下りです。

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10分ほど下ると、ようやく山が終わりました。

キャベツ畑の向こうに海が見えます。

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雨はもう嵐のように激しくなってきました。

海のほうでは雷鳴と稲光が。

ようやく市街地に降りたときには、もはや大雨です。

この時、時間は16時30分でした。

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ちょうど屋根のある場所があったので、もう一度雨宿り。

鉄板の屋根なので、打ちつける雨音が凄まじい。

武山不動尊のような静けさは、みじんも感じることができません。

しかし、雨宿りできて助かりました。

ザックを下ろし、少し休みます。

 

雨はちょうど17時にやみました。

さあ、海はもうすぐそこです。

津久井ヶ浜の集落に入りました。

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雨傘のなかで、女性が楽しそうにおしゃべりしています。

ぼくも楽しい気持ちになってきました。

 

そしてとうとう、道路の向こうに海が!

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もう、気持ちの高まりが抑えられない!

青信号を待って道を渡り、海岸へ駆け降りる。

そして目の前に!

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海!

とうとう着いた!

着いたぞっ!

海水に手を触れてみる。

その冷たさが旅の終わりを実感させます。

ぼくの興奮をよそに、波は静かに打ち寄せ、水平線の向こうで微かに遠雷が響いていました。

 

たった一日、40kmに満たない距離ですが、何といろいろなことがあった旅でしょう。

イノシシの罠にはまり、ジャングルトレイルを抜け、尾根から海を臨み、山から三浦半島を一望し、里山地獄をくぐり、お堂で雨宿りをして、奇妙な声を聞き、そして、海。

 

しばらく、砂浜に立ち尽くし、今日の旅路を振り返ります。

本当に幸せな気持ちでした。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

よければ「関東ふれあいの道一周」も読んでください⤵

ではまた。

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