さあ行こう! 埼玉の旅
(写真:「将門伝説を探るみち」:暮れていく秩父の山並み)
どうぞ読者に!⤵
みなさん、こんにちは。
今回から、関東ふれあいの道一周の新章、「混沌の埼玉編」の開始です!
前回は三波石峡に到達し、とうとう群馬・埼玉の県境を越えたところまで書きました。
前回の旅はコチラ⤵
1年4ヶ月かかって旅した群馬ともお別れ。
今回から、いよいよ埼玉の旅がスタート。
これまでの旅の全体像はコチラ⤵
赤がこれまでに旅した道、青が今回の旅です。
それでは、今回の旅の詳細ルートを見てみましょう。
まずは、前回終了した登仙峡を起点に「将門伝説を探るみち」14.3kmに入ります。
神流湖を一望する城峯公園(じょうみねこうえん)から秩父の山域に入り城峯山へ。
城峯山には城峯神社があり、ここにキャンプ場があるので、今日はここで野営。
翌日、西門平バス停まで下り、「将門伝説を探るみち」は終わり。
ここから2km少々の連絡区間を挟み、水潜寺正面の札所前バス停から「秩父盆地を眺めるみち」になります。
破風山を越え、風戸入口バス停までの4.3km。
ここからまた1kmほどの連絡区間を挟み、地図には記載していませんが根古谷橋バス停という場所から「長瀞の自然と歴史を学ぶみち」がスタート。
宝登山(ほとさん)を越え、長瀞(ながとろ)渓谷を経て上長瀞駅までの8.8kmで終了。
全て合わせると、30kmを少し超えるくらいでしょうか。
ということで、2019年2月16日から17日にかけて旅しました。
城峯公園から群馬にお別れ
群馬・埼玉県境は秘境です。
ということで、スタート地点の登仙峡に到達するまでがまず一苦労。
JR群馬藤岡駅からバスに乗って、鬼石(おにし)という町まで出て、その後さらに町営バスに乗り換えて登仙峡へ。
このバスの乗り換えが1時間ぐらいある。
なので、5時間ぐらいかかって登仙峡に到着。時間は11時過ぎとなりました。
到着がこの時間帯だと、どうしても野営になってしまいますよね。
歩き出す前に、もう一度振り返って、群馬県にさよならを告げよう。
「さよなら、群馬! 旅を続けるよ!」
と、颯爽と歩き始めたその時、橋の脇になにやら発電所の遺構を発見。
ちょっと興味深かったので寄り道してみます。
中はがらんとして、廃墟になっていました。
窓がたくさんあって、明るい日差しが差し込んでいます。
そのせいか、あまり廃墟特有の不気味さは感じませんでした。
ふたたび橋のたもとに戻り、改めて出発。
城峯公園までは、しっかりした舗装道が多いです。
2月ですが、日差しが暖かくていい天気だ。
蝋梅が鮮やかに咲いていて、目を楽しませてくれます。
このあたり一帯は、かつて平将門が根拠地にしていた土地らしく、いくつかの伝説が残っているそうです。
例えば、鯉のぼりをあげると、不吉なことが起きるらしい。
城峯公園までは、1時間弱で到着。
ちなみにここは、冬に咲く不思議な桜で有名なところです。
今は2月だったのでもう散ってしまったのですが、10月中旬~11末頃はお勧め。
公園の展望台からは、前回の旅で湖岸沿いを歩いた神流湖(かんなこ)が一望です。
その上を歩いて渡った下久保ダムの堤も見える。
向こうの山並みは群馬。
ぼくは、その向こうの、向こうの、さらに向こうから歩いてきた。
ザックを下ろし、しばし景色を見ながら、これまでの旅に思いをはせました。
そして、これで本当に群馬とはお別れ。
これからは、違う景色が待っている!
城峯山から秩父を一望
城峯公園を下ると、20分ほどで宇那室バス停に到着。
このまままっすぐ進み、城峯山へ向かいます。
しばらく、舗装道の登りが続きますが、やがて登山道の入り口が出現。
いつ見ても「熊出没注意」の警告は、身が引き締まります。
入口の鉄柱に、無造作にふれあいの道の表示が取り付けられていました。
まずは、荒れた感じの階段から山に入っていきます。
しばらく進むと、沢が現れました。
道は沢沿いに伸びていきます。
物音ひとつない山中に、水の流れる音だけが響きます。
何度も沢を渡りながら、少しづつ山を登っていく。
城峯公園ののんきな暖かさとは一変、水の冷たさが谷に満ちている。
1時間ほど沢沿いに登ると、「跨ぎ仕舞い」という場所に出ました。
どうやらここで、沢沿いの道は終わりらしい。
ということは、山頂が近くなってきたかな。
登りがきつくなり始め、樹間に明るさが出てきます。
さらに登ると、いったん道は舗装道に出ます。
ところどころ凍った道を登っていくと、再び城峯山山頂へと続く登山道に入ります。
最後の急な階段の向こうにはアンテナが建っているのが見えました。
どうやら山頂に着いたようです。
時間は14時40分でした。
アンテナ塔は展望台になっていて、登ることができます。
もちろん、登りますよ。
すると、秩父の山地が一望です。
(*´Д`) うわー、いい景色!
奥秩父の山並みも、尾根の一本一本まで見えるぞ。
城峯山は標高1037mと、それほど高くはありませんが、周囲360度が見渡せます。
城峯神社の夜はふけて
風が強くなってきました。
展望台に登っていると、カメラを持っていかれそう。
寒さも感じたので、展望台を降り、この下の城峯神社へと向かうことにします。
30分ほど下ると、青い屋根が見えてきました。
あれが城峯神社でしょう。
時間に余裕があったので、少し寄り道をして、この近くにある「天狗岩」へと登ることにします。
追い詰められた将門は、この岩に隠れたという伝説が残っています。
岩の上には小さな祠がありました。
伝説とはいえ、将門はここで何を思ったのでしょうか。
城峯神社に到着したのは、15時30分でした。
今日はここで終了。
なんと、城峯山キャンプ場は境内にあります。
さっそく野営の準備に取り掛かり・・・と思ったのですが、境内はおろか、社務所にも人影はありません。
(;´Д`) オーイ
何度も呼び鈴を鳴らしたり、呼ばわってみましたが誰もいません。
仕方がないので、とりあえずキャンプ場にツェルトを張ります。
神社の人が来たら、説明してお金を払うことにしましょう。
しかし、待てど暮らせど、誰も現れません。
次第に、山なみは宵闇に包まれていきます。
気にはなりますが、もう日が沈むので夕食の準備をしよう。
今晩は、水炊きですよ!
(^ω^) うまそう!
そういや、いつも水炊きだな。
赤城山の旅でも、水炊きを作ったっけ。
その時のことはコチラ⤵
〆は、ラーメン投入っ!
(*´ω`*) ハァー 幸せ
すっかり体も温まり、お腹もいっぱいになりましたよ。
見上げると、大きな月が出ています。
そして、あたりはすっかり闇に包まれました。
こうして夜の山で一人でいると、大きな自由を感じます。
と同時に、一人であって、一人でないような不思議な感覚。
それが緊張感の時もあれば、なにか親しげで安心を感じるときもある。
この感覚は、ありとあらゆるモノに魂や神性が宿っているという原始的な感覚に近い。
城峯山には、何か安心を感じるような雰囲気がありましたよ。
夜にこんな気持ちを感じた時の話はコレ⤵
ついでに言うと、笠間城では全く逆の感覚でした。
笠間城の話はコレ⤵
ぼくはしばらくの間、その優しい闇に身を任せて、月を見上げていました。
そして、夜も更けたころ、ツェルトに潜り込みます。
おやすみなさい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は、大峯山を下り水潜寺まで向かう旅のことを書きますね。
次回の旅はコチラ⤵
ではまた。
どうぞ読者になって下さい⤵