栃木100km行③(百鬼夜行編)
みなさん、こんにちは。
(;゚Д゚)ノ
栃木100kmのふれあいの道も、いよいよ佳境です。
前回は、七井駅から益子駅までの行程を書きました。今回は益子駅を出て真岡駅を過ぎ、夜の栃木を旅します。
前回の旅はコチラ⤵
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
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前回は、森で思わぬおしゃれなパン屋を見つけたり、西明寺で閻魔様に会ったり、再びSLを真近に見たりと、楽しい旅が続きました。
今回はどんなことが待っているでしょう。
コースのおさらいです⤵
今回は、益子駅を出て根本山自然観察センターを通り真岡駅までの「雲流れる桜花のみち」。
久下田駅から鬼怒川を渡り、自治医大駅までの「アシそよぐ水辺のみち」を通ります。
冬の夕焼けが燃える
益子駅でSLに再開した後、しばらく線路沿いに進むと、貝川という小さな川にぶつかります。
川沿いに、田んぼが続く平地が広がっています。
時刻は16時前、少し太陽が傾き始めてきました。
それでも、まだまだ1月とは思えない暖かさが残っています。
田んぼの中に道標が立っていました。
根本山と書いてあります。
ここで川沿いから離れ、根本山を登っていきます。
山とは言っても、低い里山ですが、意外に急な坂道も。
しかし、15.85%って、かなり細かい・・・
頂上はなだらかで広々としていました。
根本山自然観察センターという看板があって、公園のようになっています。
自然観察センターらしく、ふれあいの道の案内板も樹木イラストです。
しかし相変わらず達筆だな。
根本山を下ると、再び平地が続きます。
真岡駅まであと8kmほどですが、陽はかなり傾きました。
駅に着くころには暗くなっているでしょう。
夕日を追う形で、西に向かって進みます。
真岡駅まであと3km少々という所で、五行川という川にぶつかりました。
真岡の市街地方面の空が、輝くように焼けています。
(*´Д`) きれいだ・・・
思わず足を止めて見とれていると、散歩をしていたおばさんが「きれいですねぇ」と話しかけてくれました。
おばさんが言うには、今は建物で遮られてしまったけれど、昔はこの川辺から富士山も見れたのだそうです。
木々の隙間から、鮮やかに染まった空が見えます。
黒い枝と、空の赤が、ため息が出るほど美しいコントラストで、まるで影絵の舞台のようでした。
百鬼夜行のみち
やがて日は沈み暗くなり始めたころ、真岡駅に到着しました。
17時40分でした。
なんだかSL風の建物が?
覗いてみると、中に機関車や電車が展示してありました。
残念ながら、すでに閉館でした。
さて、日が沈むと昼間の暖かさは一転、急に冷え込みが強くなってきます。
真岡駅の待合で防寒着を重ね、暖かい靴下に交換します。首巻と帽子も身につけました。
なにしろ、これから一晩中走る予定ですから、念入りに準備します。
晩ごはん用にとっておいたパンを食べながら、この先のルートを地図で確認します。
あと4ルート、60km弱。
走り切れるでしょうか。
まだまだ元気でしたが、夜の寒さは少々不安・・・
真岡駅では30分ほど休み、18時15分に出発しました。
再び五行川沿いに南へ進みます。
ほんの1時間前には夕焼けに染まっていた川面が、今では黒く重たげに光っています。
とにかく暗い。
しかしまだ、川沿いは明るい方で、川から離れて田畑の中に入ると、街灯もほとんどなく道は真っ暗です。
遠くに数軒の家の灯りが見えますが、それ以外は景色も判然としないほどの暗さです。
ときどき、煌々と照明を灯したビニールハウスがありました。
( ゚Д゚) ほぅ・・・
思わず見とれてしまうほどの、美しい輝きです。
まるで野外のアート作品のよう。
いずれにしても、真っ暗闇の中でこういった巨大な灯りに出会うとほっとします。
まだ宵の口ですが、すっかり真夜中の雰囲気。
2時間ほど走ると、専修寺というお寺に到着しました。
もちろん人気もなく、寒々しい雰囲気。
ふれあいの道は、このお寺の周囲の森の中を通るように設定されているようなのですが、暗くて気味が悪い森です。
こわごわ入っていくと、突然右手の小川から、バシャーンと何かが勢いよく水に飛び込む音が響き渡りました。
Σ(゚Д゚) カッパがおる!
瞬間的に、そう思いました。
恐らく動物なのでしょうが、一体何なのでしょう。
ネコやイヌなら水には飛び込まないし・・・
いずれにしても、もうこれ以上森の中に入る気がしなかったので、回り道してお寺の外の道を通り、コースに合流することにしました。
集落の中に入っても、とにかく暗いのです。
街灯があると確かにその場所は明るいのですが、かえってその周囲は暗さが引き立つ感じもします。
この辻では、街灯がまるで舞台照明のように道を照らし、その中心にカーブミラーのまるい影が黒く際立っていて、なんだか不気味な感じがしました。
何もない田んぼと、こんな感じの寂しい集落を交互に通過します。
集落を出ると、また真っ暗な田畑に。
何と信号が消えています。
止まっている信号は、なんだか現実離れしていて不気味でしたが、近づいてみると工事中で使用されていなかったのでした。
ちょっとホッとした。
そしてまた集落へ。
すると、空き地に怪しい物が・・・
ゴシゴシ つД・´) なにこれ!
どうやら、タコの張りぼてのようです。
祭ででも使うんでしょうか。
メッチャびっくりしました・・・
カッパといい、大ダコといい、まるで百鬼夜行。
ある意味では、夜の山よりもドキドキする道のりを経て、ようやく「名刹と旧跡を訪ねるみち」のゴールとなる久下田駅に到着しました。
時刻は21時35分。
時刻表を見ると、なんと最終電車が22時ではありませんか。
とにかく寒いし、少し疲れも出てきたので、最終電車に乗って帰ろうかと真剣に迷う。
迷い、迷っているうちに、いつしか電車がやってきて、幾人かの人を下ろし、また次の駅へと去っていきます。
これでもう最後まで走り続けるしか道はなくなりました。
そうと決まれば、迷いも消えて気持ちが楽になります。
自動販売機で暖かいココアを買い、冷え切った体を温めました。
凍える夜を行く
久下田駅を出発したのは、22時10分でした。
ここから5kmほどは田んぼの中をまっすぐに横切る道を走ります。
暗いのは相変わらずですが、寒さがかなり厳しくなってきました。
1時間半ほど行くと、このコースの撮影ポイントである長沼八幡宮に到着しました。
真っ暗闇の中で神社の写真を撮るのは、なんだか気が進みませんでしたが、仕方がない。
なにせ、カッパ、大ダコと続いてますからね。
変なものが映らないように祈りながら、写真を撮りました。
長沼八幡宮は、鬼怒川のほとりにあります。
5分も進むと、鬼怒川の堤防に出ました。
堤防に出ると、なんだか暗さが深まったような気がします。
もちろん人影はありません。
川沿いのサイクリングロードを2kmほど進むと、大きな橋のかかる太い自動車道に出ます。
砂ヶ原橋です。
時おり、猛スピードで車が走り去っていきますが、それ以外は凍ったように静かです。
橋を渡ると、再び田んぼの中の道を5kmほど走ります。
この時、途中でとても眠くなり、田んぼのそばで10分ほど横になって目を閉じました。
起き上がった時、一台の車が脇を通りすぎましたが、運転していた人は真夜中に突然、真っ暗な田んぼから人影が出てきたので、さぞ驚いたと思います。
田んぼを過ぎると、また川に出ます。
田川という川です。真夜中、1時50分でした。
本当に真っ暗闇です。
ここを過ぎると、ようやく街に近づいてきました。
JR線のアンダーパスをくぐると、自治医大駅はもうすぐです。
かなり寒さも身に染みてきました。
お腹も減ったので、駅前にラーメン屋でもあれば寄り道していこうと、淡い期待を抱きつつ走り続けます。
で、到着しました。
自治医大駅です。
( ;´Д`) 何にもないじゃん・・・
もう、何度も繰り返されたパターンですが、やはりダメージ大きい。
幸い、近くにコンビニがあったので、そこでカップラーメンを買うことにしました。
もちろんBIGサイズで。
さて、次回は栃木100kmの旅もいよいよ朝を迎え、フィナーレです。
次回の旅はコチラ⤵
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ではまた。
(*´ω`*)ノ バイバイ
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