奇怪な「山海経」の世界
みなさん、こんにちは。
( ゚Д゚)/
「山の本、旅の本」の紹介です。
これまでに、「黒部の山賊」と「八甲田山死の彷徨」の話をしました。
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
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今回紹介する「山海経」はこの2冊とは全く異なる本です。
「黒部の山賊」も「八甲田山」も、山でおこった体験談、実話をもとにしたエッセイ、物語です。
しかしこの「山海経」にはそういったストーリー性や現実性は全くありません。
ただただ、空想上の土地に存在する、空想上の生物・種族について淡々と解説するというスタイルの本です。
そもそもこれが「山の本、旅の本」といえるかどうかも怪しい。
「・・・南海の外、赤水の西、流砂の東に獣がいる。左と右に首あり。名はチュッテキ。三匹の青い獣が互いに(一つになって)くっついている。
・・・羽民の国あり、その民はみな羽毛を生やす。卵民の国あり、その民はみな卵を生む」
こんな調子で、延々と奇怪な土地の解説と文物、人獣の説明が続きます。
小説のように最初から最後まで通して読むと、とてつもなく退屈な本ですが、適当にページを開いてチラ見すると大変面白い。
昔の人は、こんな世界に取り囲まれていると信じていたんでしょう。
旅をする時はどんな気持ちだったんでしょうか。
きっと、恐れとともに、とてつもない好奇心に駆り立てられていたに違いない。
そう想像すると、古代の旅人のドキドキ感やワクワク感を身近に感じます。
ぼくがこの本を好きな理由です。
この本は、人獣の絵が添えられているのも楽しい。
こんな感じです。
右上は、三身国の人。
一つの頭に三つの体があるという、極めてファンキーないでたち。
ぜひ、後ろがどうなっているのか見てみたい。
(お尻は一体いくつに割れているのか?)
その左下が、形天(ぎょうてん?)
むかし争いに負けて首を切られ、おっぱいを目に、へそを口に変えられたらしい。
罰とはいえ、悪ふざけにもほどがある。
その割には、結構楽しそうな様子で何よりです。
そして、ぼくのおすすめがこれ。
ていこう君。
こんなふうに書かれています。
「・・・さらに西に三百五十里、天山といい、金・玉多く青雄黄あり。・・・神がいる。その姿は黄色い袋のごとく、赤いことは丹の火のよう。六つの足、四つの翼、こんとんとして顔も目もないが、この神は歌舞にくわしい。まことこれぞ帝・江である」
踊りや歌が得意な神らしいのですが、お尻に足が生えているとしかみえない。
しかもまんまるとして、絵からもモッチリ感が伝わってくる。
翼があるけど、絶対飛べないだろこれ。
山で見つけたら、絶対ハグしますね。
やわらかそうだし・・・
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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ではまた。
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