破風山は低山の名山
(写真:「秩父盆地を眺めるみち」破風山頂上)
どうぞ読者に!⤵
みなさん、こんにちは。
(^ω^)ノ
前回は城峯山で野営をし、次の日、山を下って秩父華厳の滝から水潜寺の入り口までの旅を書きましたね。
前回の旅はコチラ⤵
今回は、水潜寺から「秩父盆地を眺めるみち」に入って、破風山(はっぷさん)に登る旅のことを書きますね。
細部のルートはコチラ⤵
ということで、2019年2月17日の旅の続きです。
クマが出ますよ、とお坊さん
水潜寺に到着したのが9時40分。
本堂へ至る坂道には、ずらりと石仏が並んでいます。
日本百観音、と石に刻んである。
本堂前の解説板で知ったのですが、水潜寺は日本百観音霊場(秩父、坂東、西国)の結願寺(最後のお寺)という、由緒あるお寺なのです。
決して広くはない境内ですが、結願寺らしく立派なお堂です。
しかも、住職さんがすごく親切でした。
ぼくの姿を見て、「これから山ですかー?」と気さくに話しかけてくれます。
はい、と答えると、引き続きさわやかな笑顔で、
(^O^)/「クマが出ますからねー。 この前も出ましたからねー」
とのこと。
まるで妖精でも見つけたかと言わんばかり。
その爽やかさに、思わずこちらもニッコリ笑顔に。
(^ω^) あれっ?
境内の奥がそのまま破風山への登山道につながっています。
「クマ注意」かぁ・・・。
やっぱり冗談じゃなかったんだ。
注意して行こう。
飲みかけのペットボトルをギュっ、ギュっと握ると、バリバリという音がします。
あと、時々手のひらをパン、パンと打つ。
こういった音は自然界にはないために、動物にとっては「目立つ」音らしいです。
できるだけ遠くで避けてもらえるよう、こういった音をたてながら進みます。
巨石に囲まれた道を登っていきましょう。
振り返ると、水潜寺が谷の向こうに。
森の中の寺、という感じで風情がありますね。
深山を越えてたどり着いたお寺には、昔の巡礼者もさぞ感慨深かったことでしょう。
登っていくとまた、「熊出没」の標識
もう一度、手を大きく叩き、熊鈴を揺すり、ペットボトルを握ります。
パン、パン!
チリン、チリン!
バリバリ、バリバリ!
クマさん、ちゃんと聞こえてるよね?
巡礼のみち、歴史のある峠
岩がゴロゴロところがる道を登っていきます。
殺風景な登山道に見えますが、ここは歴史のある巡礼道。
夏なら、緑豊かな谷間なんだろうな。
残念ながら2月の山なので、木々は葉が落ちて枯れ枝の森になっている。
それでも、谷底を抜け登るにしたがって、道は明るい雰囲気になっていきます。
峠が近いのでしょう、空が見えてきました。
さらに登ると、どうやら尾根線らしき地形が。
よしっ!
あと少しです。頑張って登ろう。
よいしょ、よいしょっ!
そしてようやく、破風山と水潜寺を結ぶ立札峠(たてふだとうげ)に到着
昔、秩父をめぐる巡礼は、全長約100kmの道のりを5夜ほどかけて巡ったらしい。
水潜寺は最後の札所だから、この峠は巡礼の越えた最後の峠だったわけです。
歴史のある峠らしく、古い道標石が置かれていました。
巡礼たちはこの道標を見て、旅の終わりが近いことを感じたことでしょう。
その気持ち、よく分かるなぁ。
破風山から秩父盆地を望む
さて、立札峠から破風山へは、陽当りのいい、明るい登り道です。
20分ほど登れば、もう山頂が見えてきました。
開けていて、眺望がよさそうな山頂だ。
(=^ω^) わくわく
自然と、足どりが速くなります。
で、破風山の山頂に到着!
( ^ Д^) おおー!
秩父盆地が一望!
標高こそ625mの低山ですが、見晴らしは抜群!
時計は10時55分。
お昼にはちょっと早いですが、この景色を見ながら食事をしましょう。
ザックを下ろし、とっておいたパンを頬張る。
うーん、最高!
破風山は、別のルートから登れば鎖場などもあり、いろいろと楽しめるルートがそろっています。
歴史あり、見晴らしあり、歩きごたえのあるルートありで、まさに低山の名山!
ぜひ、みなさんに訪れて欲しい山です。
風戸集落への下り
パンも食べ終わり、しばらく休憩もしたので、名残惜しいですが山を下り、このルートの終点、風戸入口バス停へと向かうことにしましょう。
しばらくは、秩父盆地を眺めながら、気持ちの良い尾根歩き。
稜線上には岩も多く、細尾根もところどころ。
正面に見える大きな岩は、「猿岩」という岩です。
猿岩を過ぎると、道は下り尾根に変わる。
尾根の鞍部に、道標が立っています。わかるかな。
風戸の集落へはこの左手の谷へと降りていきます。
どんどん下っていきましょう。
谷間に入ると、やはり日陰となるので少し寒い。
こんな感じの道を下って行くと、突然開けた場所に出ました。
家の庭先のようですが、廃屋になっています。
しかし、どうやら風戸は近いようだ。
さらに進むと、集落が見えてきました。
風戸の集落です。
とても静かでした。
猫の子一匹、見当たりません。
なんだか別世界に来たようだ。
誰一人気配のない畑の脇に道がある。
林の中を通り抜けると、今度は人の気配のする集落が見えてきました。
トタン板で仕切られた裏山風の道を下ります。
この道を、出口側から見てみるとこんな感じ。
道標が立っているとはいえ、あまり道に見えないので見落としてしまいそう。
このすぐ先に、大きな舗装道があり、そこが「秩父盆地を眺めるみち」の終点、風戸入口バス停でした。
この近くには、満願の湯という温泉がありました。
破風山の登山なら、ここで終えるのもいいかもしれませんね。
この時、11時40分。
実を言うと、今日はここで終わって、温泉に入ってビールを飲もうかと、すこし心が揺らぎました・・・
(*´ω`*) エヘヘ・・・
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ではまた。
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