さよなら神奈川! 岩礁のみち
こんにちは、りゅうぞうです。
前回は、葉山から三崎口駅まで三浦半島を南下しました。奇岩や洞窟がたくさんある荒磯のルートは、冒険心を掻き立てる素敵なトレイルでした。
⇩前回の旅はこちら
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
今回は油壷から三崎港、剱崎と三浦半島の再南端を回りますよ。前回に引き続き、普段はあまり経験することのない岩礁のトレイルを進みます。
さて、いつもの全体図です。
(= ・Д・)ノ おおっ!
3ヶ月にわたり旅してきた神奈川も、いよいよ終了だ!
これはやっぱり、うれしい!
細部のルートです。
京急三崎口駅からバスに乗って、「油壷・入江のみち」のスタート地点となる油壷バス停へ行きます。
そこからは海岸沿いの道を通って三崎港まで。
まぐろが食べたいので、ここでお昼にする予定です。
三崎港から神奈川編最後のルートとなる「三浦・岩礁のみち」のスタート地点までは2kmほど離れていますが走って移動することにします。
ここからが、前回にも負けない岩場ルートが続きます。楽しみだ!
今回の総距離は15kmぐらい。これまでで一番短いかな。ゆっくり楽しむつもりです。
というわけで、すっかり春めいてきた2015年3月29日に出発しました。
まぐろがうまいぞ 三崎港
さて、油壷バス停です。10時前に到着しました。
バス停のところに桜が咲いてますね。春特有の、のんびりした雰囲気が溢れています。
ここから「油壷・入江のみち」のゴールとなる三崎港までは3.4kmしかありません。神奈川県のふれあいの道最短のルートです。
ゆっくり行きましょう。
バス停にあった売店で、水を買います。
かわいいおばあちゃんが店番してました。
水着も売ってます。「水着ぎ」と書いてあるのはご愛敬です。
バス停から、海のほうへと下っていくと、ヨットハーバーがあります。
その隣には、古びた船小屋。
なんだか外国みたいですね。
と思ってたら、本当に海外でした。
「かいと」と読むみたい。
まあ、本当にどうでもいいことなんですが、旅をしていると、こういったどうでもいいことがすごく楽しかったりしますよね。
こんな感じで、海沿いを歩いたり走ったりしていると、すぐに到着しました。
三崎港です。
ここは前に、家族でまぐろを食べに来たんですよね。
うまかったです。
その記憶が再びよみがえってくる!
今回は、「安くてうまい」をテーマに、お店を探してみます。
路地裏のほうも探してみます。
しかしどれも、いいお値段するんですよね。あと、結構客が並んでたりする。準備中の店も多いです。
そんな中で、ようやく、安くて、並んでなくて、トレランザックを背負って一人で入っても違和感ないような店を見つけました。
入ってみると、おやじ店主が一人で調理と会計と片づけをやってました。
「そこどうぞ」と言われたテーブルは、前の客の皿がまだ残っています。
座ってみると、なんだかテーブルがべとつくのが気になる・・・
やっちまったか・・・と思いつつ、まぐろシラス丼とまぐろ竜田揚げを注文。
もちろんシラスは江の島の旅の時の記憶が残っていたからです。
⇩シラス丼の話はこちら
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
いやいや、うまかったです!
( * ´ ω`*) おやじ疑ってゴメンね
食べてる途中に、おばさんが二人やってきて、わいわい言いながら店の片づけや会計を始めました。おやじはようやく厨房に専念できるようです。
千畳敷・盗人狩から剱崎へ 岩礁のみち
お腹もいっぱいになったところで、いよいよ神奈川編最後のトレイルに向かいます。
実は三崎港から次のコースのスタート地点である宮川町バス停までをつなぐバスはなく、いちど三崎口駅まで戻ってバスを乗り換えることになってしまいます。
たいした距離でもないので走って移動します。
11時20分にまぐろの店を出て、11時45分には宮川町バス停に到着しました。
バス停から海に下る道を降りていくと、すぐに岩礁への入り口となります。
わくわくしながら入っていきます。
前回の「荒磯・潮騒のみち」も奇岩がいっぱいでしたが、今回はさらにスケールが大きくなった感じです。岩のねじれ方や荒々しさも激しい気がしました。
コンクリートの歩道はすぐに終わり、岩の上を歩きます。
岩を削った階段を上ると、見えてきました。
千畳敷です!
(;゚Д゚) 広い!
まるで岩の波が打ち寄せているかのようです。
そのなかに道標が立っている光景も、非日常的で何とも言えません。
誰もいないことをいいことに、
「うわー」と大声を出して走ってみました。
気持ちよかったなぁ。
千畳敷を抜けると、次は盗人狩という切り立った崖に囲まれた入江に出ます。
いわくありげな名前ですが、昔、盗賊が追われてここまで逃げると、あまりの断崖に足がすくんで動けなくなり、たやすく捕らえられたことにちなむそうです。
写真が下手で、あまり険しさが伝わらなくて残念。
まだまだ岩礁は続きます。
川のように岩場を横断する海水を飛び越えたり、
アスレチックみたいな道の上を渡ったり。
このルートも、ただ歩いているだけで楽しいです。
楽しいこともさることながら、こうやって誰もいない岩場を一人旅していると、大げさな言い方ですが、この世に自分と、海しかいないような気持ちになってきます。
海が擬人化されてきて、二人きりで対話をしているような感じです。
ただそこに、むき出しの海があって、そのそばにぼくがいる。ただそれだけ。
ぼくの大好きな小説、ル・クレジオの「海を見たことがなかった少年」のなかに、皆が話題にしている海とは、実は海のことではなく、海水浴、ダイビング、砂浜、日差しといったものだ、というくだりがあります。
ぼくは何となく、この一節を思い出しながら、岩礁を進んでいきました。
しばらく行くと、海岸から離れて台の上に登り、道路に出ます。
菜の花がきれいですね。
この道路沿いに行くと、再び海のほうへ下る道となります。
すこし波が荒くなってきました。
ほんの少しですが、ぽつりと雨粒が落ちてきた。
少し急ぎましょう。剱崎はもうすぐです。
ここで岩礁のトレイルは終わりです。
名残惜しいけど、神奈川の海もこれで終わり。
漁港では、ぽつりぽつりと降る春雨の中、少年が船の舳先の下で絵を描いていました。
なぜだかすごく、心に残る光景でした。
台の上に登ると、一面のキャベツ畑です。
その向こうの海を、貨物船でしょうか、大きな船が、ゆっくり、ゆっくり横切っていきます。
どこか、遠い外国からやって来たのでしょうか。
それとも、長い航海を終えて、帰って来たのでしょうか。
これもまた、旅の終わりにふさわしい風景でした。
さよなら、神奈川!
さて、これでクリスマス・イブから始まり3ヶ月に渡った神奈川編も終了です。
合計15ルート、約160km(?)を計5回、延べ6日間かかりました。
とすると、1日の行程は30km弱ぐらいかな。
まあ、遅いですね。
それでも、関東ふれあいの道一周を始めるときに立てた「旅をする」ということは、できたんじゃないかと思います。
始めるにあたって、考えたことは下の引用の通りです。
ぼくは、この一周を一つの長い旅として、目的を持って行い、何かを得て終わりたいと思いました。そしてできれば、そこで得たものを自分の人生に役立てたり、人に伝えたりしたいと思いました。 旅のもうひとつのイメージとしては「競うものでもないし、比較するものでもない」ということです。 だから、何日以内に一周しようとか、誰かよりも長い距離を踏破しようとか、そういうことは度外視しようと思いました。美しい景色では立ち止まり、多くのものを見て、人と話すときはゆっくりと、そんなふうに続けたいと思ったのです。
どうやって一周しよう? - ロングトレイルの旅 関東ふれあいの道一周
これが何となくできたような気がしたことで、手探りというか、行き当たりばったりに始めた「関東ふれあいの道一周」でも、どうやらこんな形で、最後まで旅ができるんじゃないかという気もしてきました。
ゆっくりだけど、旅を続けてみよう。
そう思えた、神奈川編でした。
ということで、次はいよいよ千葉編に突入します!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回も読んでいただけると、とても嬉しいです。
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では、また。
(= ´ ω `)ノ
新たにはじまる「驚愕の千葉編」はこちら⤵
trailtravel8hureai.hatenablog.jp