いよいよ出発! 怒涛の神奈川編
(写真:神奈川県「峰の薬師へのみち」から津久井湖を望む)
こんにちは、りゅうぞうです。
前回は、一周をどんなルールで行うかについて書きました。
⬇︎一周のマイルールはこちら
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
こうやってブログで書いていると、さも周到に準備して出発したかのように見えるかもしれませんが、実際は結構、「思い立ったが吉日」っぽいスタートでした。
2014年の12月24日に出発したのですが、よく考えたらクリスマス・イブですね。こんなところにもあまり深く考えていなかった様子が・・・
丹沢の東を抜けて海を目指す
今回予定するルートはこんな感じです。
青線が今回のルート。あたりまえだけど、まだまだ遠いなあ。
ルートの細部を説明しますね。
まず、京王高尾山口駅を降りて、神奈川県境の三沢峠をこえ、津久井湖に下ります。これが「峰の薬師へのみち」(①の地図のルート)です。
次に、宮ヶ瀬湖のほうに向かう丘陵地帯を抜けていきます。ここは「山里から津久井湖へのみち」(②の地図のルート)。
ここからルートが2つに分かれます。ひとつは東側の「北条武田合戦のみち」もうひとつは西側の「丹沢山塊東辺のみち」。迷うところですが、より山道が多そうな西側を選びます(③の地図のルート)。おそらく、このルートを終わったぐらいで暗くなると予想したので、この付近のキャンプ場でビバークすることを予定しました。
これで、コース以外の連接区間も含めて31~32kmくらい。
2日目は、「丹沢山塊東辺のみち」と連接していないので、少し一般道を進んだのち、「巡礼峠のみち」へ。その次はまたもやルートが2つに分かれていますが、やはり山側を選んで「大山参り蓑毛のみち」に行くことにしました(④の地図ルート)。
なんだ2日目は20km強ぐらいしかないぞ。
とすると、一気に平塚を抜けて海まで行けるんじゃないかと思いますが、いちおう「大山参り蓑毛のみち」の終点である蓑毛バス停を目標に、できれば海を目指すということにしておきました。
海まで行けば2日間で90kmぐらい。机の上で計算してると、なんだか簡単に行けそうに思えてくるから怖い。
ひょっとしたら、神奈川って4日ぐらいで終わっちゃうんじゃないか? そうするとちょっと物足りないぞ・・・なんで全く不要な心配まで始める始末。
しかしよくよく地図を見てみると、どうも関東ふれあいの道は時計回りに回るのが前提でコースが作られているらしい。ぼくの回りかたとは逆だな。またまたの無計画ぶりが・・・(以下略)
ちなみに、この地図は神奈川県のホームページに載っている地図に手を加えたものです。なかなか情報満載で、コース内の距離や、見どころ、交通機関の情報やルート上の注意事項まで書いてあります。
さらに、各ルートの詳細な案内までホームページに掲載されています。
これです。
拡大してみます。
こんなことが書いてあります。まるでガイドブック! すごいぞ神奈川県!
京王高尾山口駅を9時に出発
ということで、今夜来るはずのサンタに気をとられている娘たちを後にして、家を出発。京王高尾山口を9時にスタートしました。実は寝坊したので、計画よりすでに1時間ほど遅れてます・・・ハイ。
「ここに帰ってくるのは、いつになるかな」
などと、しばし感慨にふけったりします。
しかし、コースの入り口は2kmぐらい先。国道20号線をぼちぼち走ります。それにしても寒い。ふれあいの道に入る前に、めげそうです。
しばらくすると、「峰の薬師へのみち」の入り口発見!
なんだかえらく殺風景なところに標識が立ってるけど、ここだよね。
ちょっと不安を感じながらも進んでいくと、すぐに山の中に入って自然歩道らしくなってきました。
ここがちょうど東京と神奈川の県境の三沢峠です。
道幅の広いふかふかのトレイルで、気持ちいいです。登り基調だけど、緩やかなので、走っていて楽しい。日差しも出てきたし、いい感じです。
これだけ道標がしっかり立っていたら、山になれていない人でも安心ですよね。
三沢峠からは緩やかな下りです。津久井湖を一望できるあたりまでくると、峰の薬師に到着。1492年に創建された古いお寺で、高尾山の薬王院とならび武蔵・相模の4大薬師の一つらしいです。
旅の安全を祈願してお参り、そして少し休憩します。
あとは津久井湖に向かって下れば、一つ目のコースは終了です。
なんだか順調だなー、なんて思ってましたね、この時点では。
次回は、この続きを書きますね。
⬇︎続きはこちら
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ではでは。
(=´∀`)ノ
どうやって一周しよう?
(写真:千葉県「山武杉のみち」)
さて、旅に出よう!
こんにちわ、りゅうぞうです。
前回では、ぼくが関東ふれあいの道を一周する理由について書きましたね。
で、その続きです。
関東ふれあいの道を一周するにあたって、コンセプトというと大げさですが、やってみたいなということがありました。
それは、「旅をする」ということです。
旅をする、というのは漠然とした言い方ですが、あくまでぼくなりにイメージを整理してみると、まず「目的地があり、始まりがあって、終わりがある」ということです。
旅は、たとえどれだけの時間がかかっても、いつかはその道程を切り上げて、どこかにたどり着くものですが、放浪にはそれがありません。いってみれば、目的性の違いかもしれません。
ぼくは、この一周を一つの長い旅として、目的を持って行い、何かを得て終わりたいと思いました。そしてできれば、そこで得たものを自分の人生に役立てたり、人に伝えたりしたいと思いました。
旅のもうひとつのイメージとしては「競うものでもないし、比較するものでもない」ということです。
だから、何日以内に一周しようとか、誰かよりも長い距離を踏破しようとか、そういうことは度外視しようと思いました。美しい景色では立ち止まり、多くのものを見て、人と話すときはゆっくりと、そんなふうに続けたいと思ったのです。
関東ふれあいの道一周でやりたいと思ったことは、極端に言うとこれだけです。
あとは、「とりあえずやってみよう」という感じでした。
(写真:千葉県「九十九谷をたどるみち」に向かうバスの中)
⇩「九十九谷をたどるみち」の旅はこちら
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ふれあいの道の歩き方
やりたいと思ったことは「旅をすること」だけですが、一周するにあたっては一応自分なりのルールを決めておくことにしました。
旅の出発地と目的地をはっきりさせておくということで、神奈川県をスタートとし、東京都をゴールとして、反時計回りに一周することにしました。
そして、一続きの旅とするために、コースは途切れることなく続けることにしました。つまり、前回は千葉のコース、今回は栃木、次回は埼玉のようにばらばらに行くのではなくて、千葉のあるコースで前回終了したなら、今回は前回終了したコースに連接する次のコースから再開することにしたのです。
あと、まずは一周するということを優先して、道を選定しました。たとえば、茨城県から栃木県に入ると、福島へ続くルートと栃木の南を通って群馬へ向かうルートが交差しますが、このような場合、福島方面はまず置いておいて、関東を一周する群馬方面へ向かいました。同じように、一周する経路から枝分かれするルートも行きませんでした。
なので、全長1800kmの関東ふれあいの道ですが、距離としてはもっと短くなっていると思います。でも、一周できれば、ぜひ全ルートを踏破してみたいですね。
最後に、関東ふれあいの道は、全部のコースがつながっているわけではありません。次のコースまで相当離れている場合もあります。そのようにコースではない場合を通るときも、できるだけ自力で次のコースまで行くようにしましたが、バスや電車などの交通機関を使うこともよしとしました。
誰でもできる挑戦に
(写真:千葉県「海と森をつなぐみち」でみた光景)
以上が、今回関東ふれあいの道を一周するために、ぼくが自分に対して決めたルールですが、どうでしょうか。
ぼくはこの旅に、あまり厳しいルールを課しませんでした。
というのも、ちょっと矛盾した言い方かもしれませんが、「誰にでもできる挑戦」にしたかったからです。
高い運動能力や、熟練のスキルや、お金や、時間を必要とするような難しい挑戦は、素晴らしいものです。難しいので、挑戦する価値があるし、見る人を感動させます。
でも、ぼくは、子供でも、老人でも、サラリーマンでも、主婦でも、誰もが思い立ったらできるような挑戦をしてみたかったのです。
ささやかな挑戦で、難易度も低い。見る人から見れば、簡単すぎて挑戦と言えないのかもしれないけれど、誰もが参加できて、それぞれの達成考えられるような挑戦。
すこしでも、ぼくの旅に興味を持ってくれた人に「やってみて」と言えて、皆と経験が共有できるような、そんな挑戦にしたつもりです。
たしかに、一周というのは大変かもしれないけれど、一県だけなら行けるかもしれない。一県全部の踏破は大変でも、このブログを見て面白そうなコースを選んでなら行けるかもしれない。なにしろ、ほとんどのコースは交通機関と連結しているし、道標もたてられているので遭難するようなことはありません。
だから、誰でも自分なりの挑戦をしてもらいたいのです。
もし、少しでも興味がわいたなら、ぜひ、ロングトレイルの旅に出てみませんか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
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次回は、いよいよ関東ふれあいの道一周に出発です。
ではまた。
(= ´ω `)ノ
最初の旅はこちら⇓
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ぼくが関東を一周する理由
(写真:神奈川県「湘南海岸・砂浜のみち」)
⇩「湘南海岸・砂浜のみち」の記事はこちら
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こんにちは。りゅうぞうです。
前回は、関東ふれあいの道って何だ? ということを書きましたね。
⇩関東ふれあいの道って何だ?はこちら
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気をつけて見ていると、結構いろんなところに「関東ふれあいの道」の標識や道標が立てられていることに気づきました。
以前からその標識や道標は気になるところでしたが、一周しようと思うほど関心があったわけではありませんでした。
なにしろ、全行程だと1800kmですからね。
ではなぜ、一周することにしたのか?
高尾山で見た案内板
高尾山の一号路登山口に、自然歩道の大きな案内板が立っているのをご存知ですか?
これです。
この看板は関東ふれあいの道(首都圏自然歩道)の案内板ではなくて、東海自然歩道という別の自然歩道の案内板なんですが、なんとここが起点らしいんですね。
で、これがどこまで続いているかというと、
なんと大阪まで続いている!
その距離1734km。しかも、終点の箕面公園って、ぼくの実家にそこそこ近くて、小学生の時は仲間と自転車で行ったりした記憶もある旧知の場所なわけです。
(公園にたくさんサルがいて、からかっていたら逆に襲われた思い出が・・・)
なんだか急に身近に感じて、「一度、この道を大阪まで行ってみたいな」と思ったわけです。
しかし、なにぶん遠いですからね。
1ヶ月ぐらい仕事を休まないとゴールできないでしょ。じゃあ、週末ごとに部分部分で区切るとしても、最後になればなるほど遠くに出かけなければならない。岐阜とか三重とか何度も出かけていたら、旅費だけで相当かかってしまう。ちょっと現実味がないですよね。
もちろん、奥さんと子供たちも反対。というか、真面目に相手にしてくれない。
でも、冒険心をそそるし、ロマンチックじゃないですか、ロングトレイルを旅するって。だから、なかなか諦めきれないわけです。
何とか現実的にロングトレイルを最初から、最後まで旅する方法はないものか?
そこで思いついたのが、関東ふれあいの道を一周することでした。
これなら、東京を中心とした環状ルートだから、どこで区切ってもそんなに出かける距離は変わらない。ぼくの家から千葉のコースに行くのも、栃木のコースに行くのも、それほど時間もお金も変わらないわけです。
これならできる!
(写真:茨城県「水の恵みと水田地帯のみち」)
なぜロングトレイルを旅するのか?
つまり、関東ふれあいの道を選んだのは、それが現実的にロングトレイルを踏破できるルートだからですが、これだと、なぜロングトレイルを旅するかの理由になってませんね。
ぼくは3年ほど前から、トレイルランニングを始めたのですが、始めてみて、何となく慣れてくると、遅いくせに、えらくタイムが気になる。順位も気になる。他の大会に出るためのポイントも気になる。他人がどんな大会に出ているのかも気になる。実は他人の成績もずいぶん気になりました。
最初はただ、完走することで満足していたし、それよりも、自然の中を駆け抜けるという爽快感がすばらしかったはずなのに、なんとなく目的が変わってしまった感じがしました。
楽しむために行っていた山が、単なる練習や試走の場所になってしまった。
きっと、トレランをやっているほとんどの人はそんなことないんだと思います。楽しむことと競うことのバランスをうまくとっています。トレイルランは、それが両立するすばらしいスポーツだとぼくは思ってます。見ていると、実力のある人ほど、それが両立されているような気がしますね。
だけど、ぼくは少しバランスを崩してしまった。まあ、性格ですね。
そもそも、ぼくがトレイルランを始めたのは、トレイルに旅の要素があったからでした。
今まで見たことのない景色や、出会ったことのない人に触れる。
冒険を通じて自分と対話し、自分を再確認する。
遠くへ行くことで、人間だれしもが持つ本能的な憧憬を呼びさます。
こういった旅の要素が、トレイルにはあると感じたので、ぼくはトレイルランを始めたわけです。よく考えてみれば、こういった要素は、大会に出たり、他人のタイムを気にしなくても得られるものでした。
でも、その時のぼくは、こういった旅の要素からちょっとずつ離れていると感じました。まるで、山を使ってマラソンをやっているような感覚になりつつあったわけです。
で、ぼくはもう一度、自分の中でトレイルと旅を結びつけたいと思ったわけです。
それが、ロングトレイルの旅でした。
もちろん今もトレランは続けていますよ。時々ですが、大会にも出てます。これはこれで素晴らしい。僕は登山も趣味なんですが、いまはロングトレイルの旅とトレランそして登山がうまくバランスを保っている感じですね。
次回は、ぼくがどんなふうにして関東ふれあいの道を一周しているかについて書きますね。
ではまた。
(=´ω`)ノ
関東ふれあいの道って?
(写真:神奈川県「丹沢山塊東辺のみち」仏果山頂上)
「関東ふれあいの道」一周に挑戦中
はじめまして。りゅうぞうです。
2014年の12月、東京都の高尾山をスタートして、「関東ふれあいの道」というロングトレイルを一周してます。
神奈川から、千葉ときて、ようやく茨城を抜けたところです。2年かかって、ようやく半周ぐらい。まだまだ遠い・・・。
もちろん、2年間走ったり歩き続けているわけじゃなくて、週末や休みを活用しながら細々と続けています。
自然あり、歴史あり、出会いありと、なかなか変化にとんだ素晴らしい旅なので、いろんな人にその魅力を伝えたいとおもったのがこのブログなんですが、まずは「関東ふれあいの道、それって何?」ってところから始めますね。
関東ふれあいの道って?
本当の名称は「首都圏自然歩道」と言うらしいです。
全国に8つある長距離自然歩道の1つです。長距離自然歩道というのは、手軽に楽しく、豊かな自然や文化に触れあって、自然保護に対する理解を深めるために環境省が計画したもので、国と都道府県が整備をしている歩道です。
(環境省ホームページ「NATS自然だいすきクラブ」の図を引用しました)
日本中に張り巡らされてますね。
関東ふれあいの道は、この図の濃い緑で示されているルートです。
環境省の「自然だいすきクラブ」のホームページの解説には「一都六県をぐるりと一周する長距離自然歩道で、総延長は約1800km」とあり、「美しい自然を楽しむばかりでなく、田園風景、歴史や文化遺産に触れあることのできる道」と書いてあります。
コンセプトが「手軽に、楽しく、安全に自らの足で」歩けるとのことなので、この長いルートがそれぞれ10km前後の160コースに区分されていて、それぞれのコースが駅やバス停と連絡できるように設定されています。
それぞれのコースには、名前が付けられています。たとえば、このページのトップ画像の下に書いてある「丹沢山塊東辺のみち」というのは、関東ふれあいの道のうち、神奈川県に設定されたコースの一つです。
(環境省ホームページ「NATS自然だいすきクラブ」の図を引用しました)
前から気になってた
ぼくは時々、趣味のトレイル・ランニングや登山で山に入るんですが、ちょっと前から気になっていたんです。
こんな標示です。
見たことある人もいるんじゃないでしょうか。
「なんだこれ?」って前から気になってました。
こんなのも見かけます。
なんだか道祖神みたいだけど、「関東ふれあいの道」って書いてある。
田んぼの中にもある。
いやいや、もっと目立つところにもあるんです。
なんと、駅前にもある。しかもこんなに大きな案内板が二つも!
こうなると、やっぱり気になるわけですよ。で、調べてみたら、関東を一周するロングトレイルだとわかったわけです。
そうすると、次は実際に旅してみたいと思うじゃないですか。
でも、それはそれほど強い気持ちじゃなくて、ぼんやり思う程度でした。
次回は、なぜ一周を始めることにしたのか? について書きますね。
ではまた。
(=´ω`)ノ