大山から大磯へ 神奈川の魅力
(写真:「大磯・高麗山のみち」海辺で遊ぶ親子)
こんにちは。りゅうぞうです。
前回は、第1回目の旅について書きました。大山(おおやま)を越える予定が、いろいろあって途中の日向(ひなた)薬師で断念。
前回の旅はこちら⇓
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
今回は日向薬師から改めてスタートです。
果たして、無事に海まで行けるのか?
山と海をつなぐ4ルート
赤は前回通ったルート。青が今回のルートです。
うーん。この図を見るたびに思うけど、先は長い・・・
前回は、途中でビバークをしましたが、今回は日帰りで計画。正月休み明けの2015年1月18日に行きました。
ルートの細部はこんな感じです。
まずは、日向薬師バス停から出発です。そこから大山の阿夫利神社(下社)から山を下ります。これが前回行けなかった「大山参り蓑毛のみち」。
そこから住宅地をぬけて弘法山に登り、南平橋バス停で終わる「弘法大師と丹沢へのみち」を走ります。(地図①のルート)
次はいよいよ海に到達します。
南平橋バス停から、鷹取山を経て大磯の月京バス停までが「鷹取山・里のみち」。そして連結区間を挟んで、いよいよ海岸沿いを走り、湘南平から高麗山に登って再び海へむかう「大磯・高麗山のみち」。(地図②のルート)
JR大磯駅の近くにある西海岸バス停が、今回の旅のゴールです。
コース合計で33.8km、連結区間を含めると40km弱ぐらいかな。
今回は、山を下って街に降りていくコースなので、トレイルは少なそうです。
さよなら山の神奈川
前回、お腹が減って休憩した露台もそのままです。
あの日は雪も降ったよなぁ・・・。
でも今日は、奥さんにおにぎりも作ってもらったし、天気も最高です。
まだ8時過ぎなので、お店は開いていないです。自販機で水とポカリを買って、出発!
何と言っても、2回目のみちなので自信たっぷりです。どんどん舗装道を登っていきます。そして、前回ニジマスの塩焼きを食べたクアハウス山小屋を少し過ぎたところで、発見しました!
道標だ! わかりますか?
たしかに、左手のコンクリートの切れるあたりに道標が立ってますね。登山道の入り口もハッキリわかります。
うわー、何でこれを見逃したんだろう。道が右手に延びているから、そっちのほうを見てたのかな。
もちろん、正しいルートに入っていきます。
丸太橋を渡り、
さらに登っていくと、前回、間違えて進んだ林道と交差します。
ここです。
で、このまま林道を横切り、階段から再び登山道を登っていきます。
(= ´ ω ` )ノ 調子いいぞ!
登っていくと、大山が見えてきました。
汗でカメラのレンズが曇ってますね。天気がいいこともあって、結構暑いです。
今回のルートは大山の山頂ではなく、二重の滝から下社のほうに向かうので、ぼくはここから下りの道に入っていきます。
二重の滝にかかる橋を渡ります。
ちなみに二重の滝は予想していたより、ささやかな滝で、岩壁を這うように流れていました。
ここから登り基調ですが、写真で見ても分かる通り緩やかです。誰もいないので気持ちよく走れます。
阿夫利神社のすぐそばで、おばあさん3人と出会います。
「滝まではきつい道ですか?」
と聞かれたので、額を流れる汗をぬぐいながら「全然ゆるいですよ」と答えますが、あまり説得力なかったでしょうね。
阿夫利神社の下社に到着しました。
2200年以上の歴史を誇る、関東総鎮護の霊山です。関東一周する身としては、しっかりと旅の安全をお参りしておきました。
阿夫利神社からのくだりは、ところどころ急なところもあります。
このままどんどん下って、ゴールの蓑毛バス停には11時に到着しました。
バス停からは1.5kmほどの連結区間を経て、次のルートに入っていきますが、市街地を通り抜けるので弘法山までは引き続き舗装道が続きます。
1220分に到着したので、この上のベンチに座りお昼にします。奥さんが作ってくれたおにぎりと卵焼きを取り出すと、ネコが一匹やってきました。
( * ´ ω`* ) カワイイ
きっと、みんなからご飯をもらってるんでしょうね。太っていて、人懐っこいです。
おにぎりをあげると、頭をすりつけてきます。
隣に座っている男性と代わり代わりにお昼ご飯を分けてあげました。
弘法山の隣にある権現山からは、富士山が目の前に見えます。
これでいよいよ、山地も終わりです。さよなら山の神奈川!
神奈川の魅力
権現山から目を南に転じると、もう海は手の届く距離にあります。はやる心を押さえつつ、山を下ります。ここからは再び市街地です。
次の「鷹取山・里のみち」も市街地の中を抜けていきます。鷹取山付近にはゴルフ場があり、それに沿って進んでいくと、山に登るはずなのに下っていきます。
どうやらまた道を間違えたようです。
戻ってみると、ゴルフ場の金網の脇に、裏山に登るかのような細くて地味な小道がある。どうやらここを行くみたいです。これはなかなか気づかない・・・
さびれた感じの細道を登っていくと、ほどなく鷹取神社に到着しました。ここまでくれば、もう大磯の海岸はすぐそこです。
海!
ようやく、海に出ました!
ユーラシア大陸最西端の、ポルトガルのロカ岬には「ここに地終わり、海始まる」というルイス・デ・カモンイスの詩編が刻まれているそうです。
大げさですが、その時、この句を思い出したのです。
波打ち際に手を浸し、少し海の水を口に含んでみました。
潮の味がしました。それは、これまで通って来た山や里にはない香りでした。
目の前には太平洋が広がっていました。それこそ有り余る空間でした。だだっ広くて、それでいて豊かな空間。さえぎるものなく世界中のあらゆる場所と繋がっていて、どこまでも遠くに連なっている空間。
陸地とはまた、全く異なる開放感が満ち溢れていました。海は、山とはまた違った種類の冒険心を掻き立てます。
山から海に向かって走り続けてみると、それがよくわかります。
今まで、何度も海水浴や、ドライブや、身体を焼くために海に行きましたが、それとは全く異なる海が、目の前には広がっていました。
ぼくはとても爽快な気持ちで、砂浜の上を走りました。
砂浜を走り続けていると、やがて内陸へルートは折れ、東海道の松並木を通り、再び山のほうへ向かい、テレビ塔の立つ湘南平に到着します。
ここは公園になっていて、多くの人々が散策しています。写真にも仲の良い老若二組のカップルが歩いていますね。
いよいよ今回の旅も最後です。湘南平を東へ進み、高麗山へ向かいます。
大磯駅から湘南平までが整備された道だったのに対し、湘南平から高麗山は短いながらワイルドなトレイルです。むき出しの岩や、細尾根が続き、飽きさせません。
地元トレイルランナーの格好の練習場らしく、3・4人のランナーとすれ違います。
高麗山は高島平とは全く雰囲気が異なり、神社がぽつりと建つ薄暗い山頂でした。ここから南へつづら折りの急坂を下り、花水川に沿って走ると、本日のゴールである西海岸バス停に到着しました。17時05分でした。
しかし、何と変化に富んだ道だったでしょうか。
丹沢東端のシングルトレイルから、里山を抜け、砂浜を走り、最後の高麗山と、たった40km弱の間に、山があり、海があり、街がありました。
ぼくは関西で育ったので、神奈川と言えば横浜のイメージしかなかったのですが、高尾山から海まで走ってみて、そのイメージがいかに貧しいかを実感しました。そして一日で行動できる範囲の中に、さらに言えば、交通アクセスがこれほど良い環境の中に、これほどのバリエーションある景色が詰め込まれているのです。
神奈川県の知られざる魅力ですね。目からウロコです神奈川県!
自分の足で、歩いて、走ってみると、その魅力を実感できます。
次は、湘南海岸から鎌倉に向かいます。
ではまた。
(= ´ ω ` )ノ
次回の旅はこちら⇓
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
仏果山、巡礼峠、海までは遠い・・・
(写真:神奈川県「丹沢山塊東辺のみち」仏果山山頂の夜景)
こんにちは、りゅうぞうです。
前回は、いよいよ関東ふれあいの道一周がスタートしたところでした。
京王高尾山口から神奈川の5コースを進む計画を立て、「もしかしたら、海まで行っちゃうかもなー」などと考えてましたね。お気楽でした・・・。
最初の「峰の薬師へのみち」までは、寝坊で出発が1時間遅れたものの、順調に進んでます。いい感じだ!
(*´ω`*)
気持ちのいい山里をゆく
峰の薬師から下ると、津久井湖沿いの道路に出ます。
次の「山里から津久井湖へのみち」(ぼくは逆向けに進んでいるので、「津久井湖から山里に向けてのみち」になってる。)に向けて出発すると、すぐに城山ダムに出ます。
「うわー、こんなところにダムがあるんだ!」と興奮して、しばらく写真を撮ったり、周辺をうろうろしたり。結構時間を使ったのち、この上にある城山公園へ。城山公園はこのコースの撮影ポイントに指定されています。
関東ふれあいの道は、どのコースにも撮影ポイントというのが指定されていて、その場所で自撮りをしておくと、あとでコース踏破証をもらうことができます。
城山公園は昔の城跡ですから、公園と言いつつもちょっとした山です。奥に入れば短いですがアップダウンのあるトレイルになってます。城の構造が残っていて、敵を防ぐために道が削られていたり、堀が作られていたりして、結構楽しい。
城山公園を下ると、のどかな里に出ます。
太陽が出て暖かくなってきた。
春になると、桜や草花がきれいなんだろうなー。
こんな感じのトレイルを抜け、住宅地に出ます。その後、また山へ。目指すは雨乞山という里山です。
程よいアップダウンで、広々として気持ちのいいトレイルです。
雨乞山の山頂で数人のマウンテンバイカーと会ったので、しばしおしゃべり。確かにこの道はMTBで走ったら楽しいだろうな。
山を下ると、このコースのゴールとなる韮尾根バス停に到着しました。13時45分でした。ここでザックを下ろし、お昼ご飯のパンを食べることにします。
のんびりしすぎたツケが・・・
この次の「丹沢山塊東辺のみち」は山の中に入っていくコースで、あまり人家や集落はないようです。
スタートが遅れたり、写真を撮ったり、おしゃべりしたりして、ずいぶん時間を使ってしまいました。
12月ですから、16時過ぎには暗くなりはじめ、17時前には真っ暗になってしまいます。そうすると、キャンプ場に明るいうちに着くには、あと2時間半ぐらい!
地図を見ると、次のコースは11.3Km、所要時間3時間45分です。標高747mの仏果山も登るから、所要時間の6割で走っても、2時間15分ぐらいかかる。
さらに、ここから次のコースまでは、コース外の連結区間が2kmくらいあるので、それを含むと2時間半ぐらいかかる。
Σ( ゚Д゚ ) うわっ、ギリギリだ!
というわけで、あわてて出発。連結区間の国道412号線を南に。
ここはコース外の区間なので、標識は設置されていません。見当をつけて1kmぐらい国道を走り、それからスタート地点に向かうため集落へ入っていきます。
・・・で、少し迷ってしまいます・・・。
さらにスタート地点到着後も、道を間違ってしまい、コースに復帰したのが15時ごろという痛恨のミス・・・。
この段階で、不安が忍び寄ってきます。
そうすると、なんだかあたりの風景まで寂しげに見えてくる・・・。
宿泊を予定していたキャンプ場に電話します。
「すいません、17時ごろにそちらへ着くんですけど、今日テント泊できるでしょうか?」
「え? 明日はこのキャンプ場休みなんで、これから閉めて帰るところなんですよ。すいませんね」
(((((( (;゚Д゚) )))))) ええっ!?
クリスマスイブに、この年最大の衝撃・・・
まあ、事前に予約や連絡をしていなかったぼくがバカでした。
結局、なんとか別の場所でビバークをしたのですが、計画はしっかり立てておく必要がありました。反省です。
とりあえず仏果山の山頂には登ってみました。すぐに真っ暗になりました。
「仏果」という名前は、昔この山で修行した仏果禅師にちなむのですが、闇の中にいると、「仏が果てる」なんてことを連想・・・
それでも、厚木方向の夜景がきれいです。空気が冷たいからでしょうか、木々の間から覗く光の海は、ガラスの破片のように鋭く輝いています。
夜景を見ていると、心が落ち着いてきました。強い孤独感を感じますが、なぜだか寂しいものではなく、心地よい気持ちのするものでした。
真っ暗な中で立っていると、なんだか体が実態を失って、闇に解けていくような感じがしました。街はすぐそばだし、自宅だって数十キロしか離れていないのに、ずいぶん旅をしたような気にもなります。
旅の価値は、距離や困難の程度で左右されないことを再確認します。誰にでもできる旅だからといって、その価値は減ったりしません。
思いつき的に始めたところもある関東ふれあいの道一周ですが、最後までやりきろうと思った瞬間でした。
道はまだまだ遠い
そんなこんなで、なんとかその夜を、当初予定していたキャンプ場とは別の場所でしのぎ、仏果山山頂を朝8時に通過しました。
仏果山の南側の尾根を下っていきます。
修行の山だっただけあって、意外なほど急峻な痩せ尾根です。くさりを使って降りるような場所もあります。
街の近くに、こんなに野性味のあるトレイルがあるなんて知らなかった!
こんな山道を1kmほど下ると、舗装道に出ます。途中、自販機でコーラを買ったり、行動食を食べたりしながら、このコースの終点である坂尻バス停に到着しました。9時半でした。
ここから次の「巡礼峠へのみち」へは、またもやコース外の連絡区間です。3kmほど、特徴のないバス道を走ります。
スタート地点のバス停の前にコンビニがありますが閉まっている。お腹が減ってきましたが、しかたがないのでそのまま出発。
集落を5分ほど歩いて抜けると、トレイルに入ります。なかなかの急登です。空腹のせいか、力が出ない。
20分ほど登るとそのあとはアップダウンが繰り返す尾根道に。最後は長い下りを経て巡礼峠に到着、11時20分でした。
広々と開けた峠で、お地蔵さまが立ってます。むかし巡礼の親子が、ここで盗賊に殺されてしまい、慰霊のために建てられたそうです。
巡礼峠から日向(ひなた)薬師までは、よく整備された遊歩道です。
それにしてもお腹が減りました。日向薬師に着けば、門前町みたいなのがあって、店もいっぱい出てるんだろうなー。
「ダンゴでも食べるか―」なんて期待しながら山を下ります。
( ´・ω・ ) えっ?
参道を抜けてみると、門前町ではなくバス停があり、なかなか風情のあるお店がひとつあるばかり。
店のなかを見てみると、ネギの束が売っていました・・・。
お腹減ったなあ・・・。
店の露台で休ませてもらっているうちに、雲行きが怪しくなってきました。僅かですが雨がパラパラ降ってきます。これから向かう大山のほうは、暗い雲が山頂にかかっていました。心が折れそうになります。
それでも、13時に出発。山へと続く舗装道を進みます。
どんどん登っていくと、なんだか気になる場所を通過しました。
これは後で写真を撮ったんですが、実は右手の階段を上って登山道に入らなきゃならなかったんですね。
よく見ると、階段の入り口に道標が立ててありますよね。ガックリ・・・。
で、この舗装道をさらに数キロ走って行くと、
道が突然終了・・・
そして、
雪かな? あられかな?
なんか冷たいものが降ってきた。
林道からははるか向こうに海が見えるんですけどね。ここで、日向薬師に引き返すことを決めました。海までは遠いなあ・・・
帰りに「クアハウス山小屋」というすてきなレストラン&キャンプ場があったので、もうこれ以上の空腹に耐えきれず、入ることにします。
ニジマスの塩焼定食(湯どうふ付)。そしてビール。
心と体にしみわたります。
で、今回は日向薬師のバス停から帰ることにしました。
いろいろハプニングというか、失敗が多かったですね。でも、楽しかった。
次回は、再び日向薬師から海を目指します。
ではまた。
(= ´ ω ‵ )ノ
次回の旅はこちら⇓
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
いよいよ出発! 怒涛の神奈川編
(写真:神奈川県「峰の薬師へのみち」から津久井湖を望む)
こんにちは、りゅうぞうです。
前回は、一周をどんなルールで行うかについて書きました。
⬇︎一周のマイルールはこちら
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
こうやってブログで書いていると、さも周到に準備して出発したかのように見えるかもしれませんが、実際は結構、「思い立ったが吉日」っぽいスタートでした。
2014年の12月24日に出発したのですが、よく考えたらクリスマス・イブですね。こんなところにもあまり深く考えていなかった様子が・・・
丹沢の東を抜けて海を目指す
今回予定するルートはこんな感じです。
青線が今回のルート。あたりまえだけど、まだまだ遠いなあ。
ルートの細部を説明しますね。
まず、京王高尾山口駅を降りて、神奈川県境の三沢峠をこえ、津久井湖に下ります。これが「峰の薬師へのみち」(①の地図のルート)です。
次に、宮ヶ瀬湖のほうに向かう丘陵地帯を抜けていきます。ここは「山里から津久井湖へのみち」(②の地図のルート)。
ここからルートが2つに分かれます。ひとつは東側の「北条武田合戦のみち」もうひとつは西側の「丹沢山塊東辺のみち」。迷うところですが、より山道が多そうな西側を選びます(③の地図のルート)。おそらく、このルートを終わったぐらいで暗くなると予想したので、この付近のキャンプ場でビバークすることを予定しました。
これで、コース以外の連接区間も含めて31~32kmくらい。
2日目は、「丹沢山塊東辺のみち」と連接していないので、少し一般道を進んだのち、「巡礼峠のみち」へ。その次はまたもやルートが2つに分かれていますが、やはり山側を選んで「大山参り蓑毛のみち」に行くことにしました(④の地図ルート)。
なんだ2日目は20km強ぐらいしかないぞ。
とすると、一気に平塚を抜けて海まで行けるんじゃないかと思いますが、いちおう「大山参り蓑毛のみち」の終点である蓑毛バス停を目標に、できれば海を目指すということにしておきました。
海まで行けば2日間で90kmぐらい。机の上で計算してると、なんだか簡単に行けそうに思えてくるから怖い。
ひょっとしたら、神奈川って4日ぐらいで終わっちゃうんじゃないか? そうするとちょっと物足りないぞ・・・なんで全く不要な心配まで始める始末。
しかしよくよく地図を見てみると、どうも関東ふれあいの道は時計回りに回るのが前提でコースが作られているらしい。ぼくの回りかたとは逆だな。またまたの無計画ぶりが・・・(以下略)
ちなみに、この地図は神奈川県のホームページに載っている地図に手を加えたものです。なかなか情報満載で、コース内の距離や、見どころ、交通機関の情報やルート上の注意事項まで書いてあります。
さらに、各ルートの詳細な案内までホームページに掲載されています。
これです。
拡大してみます。
こんなことが書いてあります。まるでガイドブック! すごいぞ神奈川県!
京王高尾山口駅を9時に出発
ということで、今夜来るはずのサンタに気をとられている娘たちを後にして、家を出発。京王高尾山口を9時にスタートしました。実は寝坊したので、計画よりすでに1時間ほど遅れてます・・・ハイ。
「ここに帰ってくるのは、いつになるかな」
などと、しばし感慨にふけったりします。
しかし、コースの入り口は2kmぐらい先。国道20号線をぼちぼち走ります。それにしても寒い。ふれあいの道に入る前に、めげそうです。
しばらくすると、「峰の薬師へのみち」の入り口発見!
なんだかえらく殺風景なところに標識が立ってるけど、ここだよね。
ちょっと不安を感じながらも進んでいくと、すぐに山の中に入って自然歩道らしくなってきました。
ここがちょうど東京と神奈川の県境の三沢峠です。
道幅の広いふかふかのトレイルで、気持ちいいです。登り基調だけど、緩やかなので、走っていて楽しい。日差しも出てきたし、いい感じです。
これだけ道標がしっかり立っていたら、山になれていない人でも安心ですよね。
三沢峠からは緩やかな下りです。津久井湖を一望できるあたりまでくると、峰の薬師に到着。1492年に創建された古いお寺で、高尾山の薬王院とならび武蔵・相模の4大薬師の一つらしいです。
旅の安全を祈願してお参り、そして少し休憩します。
あとは津久井湖に向かって下れば、一つ目のコースは終了です。
なんだか順調だなー、なんて思ってましたね、この時点では。
次回は、この続きを書きますね。
⬇︎続きはこちら
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
ではでは。
(=´∀`)ノ
どうやって一周しよう?
(写真:千葉県「山武杉のみち」)
さて、旅に出よう!
こんにちわ、りゅうぞうです。
前回では、ぼくが関東ふれあいの道を一周する理由について書きましたね。
で、その続きです。
関東ふれあいの道を一周するにあたって、コンセプトというと大げさですが、やってみたいなということがありました。
それは、「旅をする」ということです。
旅をする、というのは漠然とした言い方ですが、あくまでぼくなりにイメージを整理してみると、まず「目的地があり、始まりがあって、終わりがある」ということです。
旅は、たとえどれだけの時間がかかっても、いつかはその道程を切り上げて、どこかにたどり着くものですが、放浪にはそれがありません。いってみれば、目的性の違いかもしれません。
ぼくは、この一周を一つの長い旅として、目的を持って行い、何かを得て終わりたいと思いました。そしてできれば、そこで得たものを自分の人生に役立てたり、人に伝えたりしたいと思いました。
旅のもうひとつのイメージとしては「競うものでもないし、比較するものでもない」ということです。
だから、何日以内に一周しようとか、誰かよりも長い距離を踏破しようとか、そういうことは度外視しようと思いました。美しい景色では立ち止まり、多くのものを見て、人と話すときはゆっくりと、そんなふうに続けたいと思ったのです。
関東ふれあいの道一周でやりたいと思ったことは、極端に言うとこれだけです。
あとは、「とりあえずやってみよう」という感じでした。
(写真:千葉県「九十九谷をたどるみち」に向かうバスの中)
⇩「九十九谷をたどるみち」の旅はこちら
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
ふれあいの道の歩き方
やりたいと思ったことは「旅をすること」だけですが、一周するにあたっては一応自分なりのルールを決めておくことにしました。
旅の出発地と目的地をはっきりさせておくということで、神奈川県をスタートとし、東京都をゴールとして、反時計回りに一周することにしました。
そして、一続きの旅とするために、コースは途切れることなく続けることにしました。つまり、前回は千葉のコース、今回は栃木、次回は埼玉のようにばらばらに行くのではなくて、千葉のあるコースで前回終了したなら、今回は前回終了したコースに連接する次のコースから再開することにしたのです。
あと、まずは一周するということを優先して、道を選定しました。たとえば、茨城県から栃木県に入ると、福島へ続くルートと栃木の南を通って群馬へ向かうルートが交差しますが、このような場合、福島方面はまず置いておいて、関東を一周する群馬方面へ向かいました。同じように、一周する経路から枝分かれするルートも行きませんでした。
なので、全長1800kmの関東ふれあいの道ですが、距離としてはもっと短くなっていると思います。でも、一周できれば、ぜひ全ルートを踏破してみたいですね。
最後に、関東ふれあいの道は、全部のコースがつながっているわけではありません。次のコースまで相当離れている場合もあります。そのようにコースではない場合を通るときも、できるだけ自力で次のコースまで行くようにしましたが、バスや電車などの交通機関を使うこともよしとしました。
誰でもできる挑戦に
(写真:千葉県「海と森をつなぐみち」でみた光景)
以上が、今回関東ふれあいの道を一周するために、ぼくが自分に対して決めたルールですが、どうでしょうか。
ぼくはこの旅に、あまり厳しいルールを課しませんでした。
というのも、ちょっと矛盾した言い方かもしれませんが、「誰にでもできる挑戦」にしたかったからです。
高い運動能力や、熟練のスキルや、お金や、時間を必要とするような難しい挑戦は、素晴らしいものです。難しいので、挑戦する価値があるし、見る人を感動させます。
でも、ぼくは、子供でも、老人でも、サラリーマンでも、主婦でも、誰もが思い立ったらできるような挑戦をしてみたかったのです。
ささやかな挑戦で、難易度も低い。見る人から見れば、簡単すぎて挑戦と言えないのかもしれないけれど、誰もが参加できて、それぞれの達成考えられるような挑戦。
すこしでも、ぼくの旅に興味を持ってくれた人に「やってみて」と言えて、皆と経験が共有できるような、そんな挑戦にしたつもりです。
たしかに、一周というのは大変かもしれないけれど、一県だけなら行けるかもしれない。一県全部の踏破は大変でも、このブログを見て面白そうなコースを選んでなら行けるかもしれない。なにしろ、ほとんどのコースは交通機関と連結しているし、道標もたてられているので遭難するようなことはありません。
だから、誰でも自分なりの挑戦をしてもらいたいのです。
もし、少しでも興味がわいたなら、ぜひ、ロングトレイルの旅に出てみませんか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
よろしければ、コメントや読者登録いただけると励みになります。
次回は、いよいよ関東ふれあいの道一周に出発です。
ではまた。
(= ´ω `)ノ
最初の旅はこちら⇓
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
よろしければ、ポチリとお願いします。
(^ω^)⤵
ぼくが関東を一周する理由
(写真:神奈川県「湘南海岸・砂浜のみち」)
⇩「湘南海岸・砂浜のみち」の記事はこちら
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
こんにちは。りゅうぞうです。
前回は、関東ふれあいの道って何だ? ということを書きましたね。
⇩関東ふれあいの道って何だ?はこちら
trailtravel8hureai.hatenablog.jp
気をつけて見ていると、結構いろんなところに「関東ふれあいの道」の標識や道標が立てられていることに気づきました。
以前からその標識や道標は気になるところでしたが、一周しようと思うほど関心があったわけではありませんでした。
なにしろ、全行程だと1800kmですからね。
ではなぜ、一周することにしたのか?
高尾山で見た案内板
高尾山の一号路登山口に、自然歩道の大きな案内板が立っているのをご存知ですか?
これです。
この看板は関東ふれあいの道(首都圏自然歩道)の案内板ではなくて、東海自然歩道という別の自然歩道の案内板なんですが、なんとここが起点らしいんですね。
で、これがどこまで続いているかというと、
なんと大阪まで続いている!
その距離1734km。しかも、終点の箕面公園って、ぼくの実家にそこそこ近くて、小学生の時は仲間と自転車で行ったりした記憶もある旧知の場所なわけです。
(公園にたくさんサルがいて、からかっていたら逆に襲われた思い出が・・・)
なんだか急に身近に感じて、「一度、この道を大阪まで行ってみたいな」と思ったわけです。
しかし、なにぶん遠いですからね。
1ヶ月ぐらい仕事を休まないとゴールできないでしょ。じゃあ、週末ごとに部分部分で区切るとしても、最後になればなるほど遠くに出かけなければならない。岐阜とか三重とか何度も出かけていたら、旅費だけで相当かかってしまう。ちょっと現実味がないですよね。
もちろん、奥さんと子供たちも反対。というか、真面目に相手にしてくれない。
でも、冒険心をそそるし、ロマンチックじゃないですか、ロングトレイルを旅するって。だから、なかなか諦めきれないわけです。
何とか現実的にロングトレイルを最初から、最後まで旅する方法はないものか?
そこで思いついたのが、関東ふれあいの道を一周することでした。
これなら、東京を中心とした環状ルートだから、どこで区切ってもそんなに出かける距離は変わらない。ぼくの家から千葉のコースに行くのも、栃木のコースに行くのも、それほど時間もお金も変わらないわけです。
これならできる!
(写真:茨城県「水の恵みと水田地帯のみち」)
なぜロングトレイルを旅するのか?
つまり、関東ふれあいの道を選んだのは、それが現実的にロングトレイルを踏破できるルートだからですが、これだと、なぜロングトレイルを旅するかの理由になってませんね。
ぼくは3年ほど前から、トレイルランニングを始めたのですが、始めてみて、何となく慣れてくると、遅いくせに、えらくタイムが気になる。順位も気になる。他の大会に出るためのポイントも気になる。他人がどんな大会に出ているのかも気になる。実は他人の成績もずいぶん気になりました。
最初はただ、完走することで満足していたし、それよりも、自然の中を駆け抜けるという爽快感がすばらしかったはずなのに、なんとなく目的が変わってしまった感じがしました。
楽しむために行っていた山が、単なる練習や試走の場所になってしまった。
きっと、トレランをやっているほとんどの人はそんなことないんだと思います。楽しむことと競うことのバランスをうまくとっています。トレイルランは、それが両立するすばらしいスポーツだとぼくは思ってます。見ていると、実力のある人ほど、それが両立されているような気がしますね。
だけど、ぼくは少しバランスを崩してしまった。まあ、性格ですね。
そもそも、ぼくがトレイルランを始めたのは、トレイルに旅の要素があったからでした。
今まで見たことのない景色や、出会ったことのない人に触れる。
冒険を通じて自分と対話し、自分を再確認する。
遠くへ行くことで、人間だれしもが持つ本能的な憧憬を呼びさます。
こういった旅の要素が、トレイルにはあると感じたので、ぼくはトレイルランを始めたわけです。よく考えてみれば、こういった要素は、大会に出たり、他人のタイムを気にしなくても得られるものでした。
でも、その時のぼくは、こういった旅の要素からちょっとずつ離れていると感じました。まるで、山を使ってマラソンをやっているような感覚になりつつあったわけです。
で、ぼくはもう一度、自分の中でトレイルと旅を結びつけたいと思ったわけです。
それが、ロングトレイルの旅でした。
もちろん今もトレランは続けていますよ。時々ですが、大会にも出てます。これはこれで素晴らしい。僕は登山も趣味なんですが、いまはロングトレイルの旅とトレランそして登山がうまくバランスを保っている感じですね。
次回は、ぼくがどんなふうにして関東ふれあいの道を一周しているかについて書きますね。
ではまた。
(=´ω`)ノ
関東ふれあいの道って?
(写真:神奈川県「丹沢山塊東辺のみち」仏果山頂上)
「関東ふれあいの道」一周に挑戦中
はじめまして。りゅうぞうです。
2014年の12月、東京都の高尾山をスタートして、「関東ふれあいの道」というロングトレイルを一周してます。
神奈川から、千葉ときて、ようやく茨城を抜けたところです。2年かかって、ようやく半周ぐらい。まだまだ遠い・・・。
もちろん、2年間走ったり歩き続けているわけじゃなくて、週末や休みを活用しながら細々と続けています。
自然あり、歴史あり、出会いありと、なかなか変化にとんだ素晴らしい旅なので、いろんな人にその魅力を伝えたいとおもったのがこのブログなんですが、まずは「関東ふれあいの道、それって何?」ってところから始めますね。
関東ふれあいの道って?
本当の名称は「首都圏自然歩道」と言うらしいです。
全国に8つある長距離自然歩道の1つです。長距離自然歩道というのは、手軽に楽しく、豊かな自然や文化に触れあって、自然保護に対する理解を深めるために環境省が計画したもので、国と都道府県が整備をしている歩道です。
(環境省ホームページ「NATS自然だいすきクラブ」の図を引用しました)
日本中に張り巡らされてますね。
関東ふれあいの道は、この図の濃い緑で示されているルートです。
環境省の「自然だいすきクラブ」のホームページの解説には「一都六県をぐるりと一周する長距離自然歩道で、総延長は約1800km」とあり、「美しい自然を楽しむばかりでなく、田園風景、歴史や文化遺産に触れあることのできる道」と書いてあります。
コンセプトが「手軽に、楽しく、安全に自らの足で」歩けるとのことなので、この長いルートがそれぞれ10km前後の160コースに区分されていて、それぞれのコースが駅やバス停と連絡できるように設定されています。
それぞれのコースには、名前が付けられています。たとえば、このページのトップ画像の下に書いてある「丹沢山塊東辺のみち」というのは、関東ふれあいの道のうち、神奈川県に設定されたコースの一つです。
(環境省ホームページ「NATS自然だいすきクラブ」の図を引用しました)
前から気になってた
ぼくは時々、趣味のトレイル・ランニングや登山で山に入るんですが、ちょっと前から気になっていたんです。
こんな標示です。
見たことある人もいるんじゃないでしょうか。
「なんだこれ?」って前から気になってました。
こんなのも見かけます。
なんだか道祖神みたいだけど、「関東ふれあいの道」って書いてある。
田んぼの中にもある。
いやいや、もっと目立つところにもあるんです。
なんと、駅前にもある。しかもこんなに大きな案内板が二つも!
こうなると、やっぱり気になるわけですよ。で、調べてみたら、関東を一周するロングトレイルだとわかったわけです。
そうすると、次は実際に旅してみたいと思うじゃないですか。
でも、それはそれほど強い気持ちじゃなくて、ぼんやり思う程度でした。
次回は、なぜ一周を始めることにしたのか? について書きますね。
ではまた。
(=´ω`)ノ