さあ父島縦走の旅へ
(写真:父島北部、宮之浜沿いの道)
どうぞ読者に!⇩
みなさん、こんにちは。
(=^ω^)ノ
新型コロナウイルスの影響で、閉塞感のある日常が続きますね。
ここは皆で心を一つにグッと我慢!
せめて過去の旅に思いをはせましょう。
ぜひ一緒に旅を楽しんでください。
前回の記事は、ほぼ父島の紹介とグルメ旅で終わってしまいました。
ということで、いよいよ父島のトレイル旅本編の開始。
2019年6月23日の旅です。
前回の記事はコチラ⇩さて、父島のおさらいです。
父島は東京の南方約1000kmの太平洋上に浮かぶ島で、その面積は約24㎢。
南北に長く、その大きさは周囲約50km、南北に約15km。
形は何となく恐竜に似てる?
最高点は中央山の標高320mとさほど高くはないものの、地形は全般的に急峻です。
島の中心部は北部の二見湾に面した大村という場所で、東京と父島を結ぶ定期船「おがさわら丸」もこの港に着きます。
ぼくの滞在した宿も大村にありました。
旅のルートはこんな感じ。
(国土地理院HPの地図データをもとに作成)
まずは、宿のある大村海岸からスタート、山沿いに父島最北部の宮之浜を目指します。
三日月山は先に下見を兼ねて訪れたので、今回はパス。
宮之浜から海沿いの稜線に登り鉤浜(かぎはま)へ。
さらに再び海沿いの稜線を経て長崎展望台まで進みます。
ここから先は父島の主稜線となりますが、登山道はないために道路沿いに南下。
父島最高峰の中央山を経て、扇浦(おおぎうら)の海岸へ下る。
扇浦からは引き続き道路沿いにコペペ海岸へ。
コペペ海岸以降は海岸をつなぎながらジョンビーチまで進みます。
ジョンビーチは一般人が立ち入れる父島の南限となっており、この先は道がないために再び北上し、バス停のある小湊海岸まで戻り旅は終了。
だいたい20kmぐらいでしょうか(適当)
朝の静けさを後に
この日はだいぶ早起きをしましたよ。
朝 4時に起き、5時15分に大村海岸を出発。
父島一番の目抜き通りですが、まだ人影はありません。
6月とはいえ父島は暑いですが、早朝は涼しい空気で満たされています。
気持ちいい!
今日はきっと良い日になるぞ!
そんな予感を感じながら、大村海岸を出発。
まずは三日月山方面へ向かいます。
やっぱり、山容がトロピカルですね。
まずは舗装道を登っていきます。
途中、道端にカニを見つけました。
振り返ると、朝の大村海岸と、その向こうの山塊が見える。
険しい山と海に囲まれた港町は、物音ひとつない静けさ。
まるで息をひそめて、何かを待っているような様子でした。
まるで外国 宮之浜
大村海岸を背にして、このまま三日月山方向へと舗装道を登っていきます。
途中、分岐がありました。
ここを左に曲がると三日月山へ、まっすぐ進むと宮之浜へ向かいます。
三日月山展望台は前回の記事の通り事前に登ったので、今日はまっすぐ宮之浜へ。
ずっと幅の広い舗装道が続きます。
この緩やかなカーブを登り切ると、今度は北に向かって道が下り始めます。
道の両脇は木々がで覆われ始め、その間から、わずかに海が見えできました。
ここを下り切れば宮之浜です。
さあ、海だぞー!
足を速めて進んでいくと、程なく海岸への入り口に到着
宮之浜の海岸です。
穏やかな朝の海は、波音も聞こえないくらい凪いでいました。
海から伸びている轍のような痕は、もしかしたらウミガメかな?
人の気配は全くありません。
広々とした砂浜に沿って、南洋風の道が伸びています。
ここを抜けると、まるで外国のビーチのような風景が。
青々とした芝生に、ヤシの木。
気持ちいいなぁ・・・
ここで一休みしてビールでも・・・
しかしまだ時刻は5時45分。
グッとこらえて先へ進むと、浜辺に沿って桟道が作られていました。
これはワクワク感たっぷりの道!
道の先は、岩場の先に続いていて、そこから登りに変わっています。
結構、急な登りだ。
振り返ると、こんな感じ。
崖を登ると、宮之浜が一望。
まるで箱庭ならぬ、箱海のよう。
さて、次は鉤浜(かぎはま)へと向かいます。
島のトレイルの醍醐味とは
ここから鉤浜へは、海に沿って延びる尾根を西に進みます。
まずは、松の落葉に覆われたトレイルを歩く。
まるで、糸が絡まっているかのような松の枯葉
予想に反し良く整備された道で、道標もしっかり立っています。
鉤浜の入り口までは0.7kmと書いてある。
すぐそこなんだ。
松の林を抜けると、今度は海を見下ろす稜線歩きに。
海のほうから、涼しい風が吹いてくる。
しかし、すぐに舗装道に出てしまいました。
残念、と思っていたら、舗装道の脇に何やら怪しげな入口が。
まるで樹木のトンネルのよう。
樹木が鬱蒼と生い茂っていて、暗い。
これまでの景色とは異なる雰囲気がありますね。
少しドキドキしながら、中に入っていきます。
まるでジャングルだ。
エキゾチックな植物が、手を伸ばすように枝を広げている。
まるで道を塞ごうとしているかのようです。
さっきまでの稜線歩きが嘘のように、どんどん密林へと入っていく。
10分ほど下ると、少し開けてきた感じが。
海はもう近いのでは?
次第に潮の香りが感じられます。
微かだけれど、波音も響いてきて、
そして、突然視界が開けて・・・
( * ‘ ∀‘) 海!
密林から、いきなり広々とした海岸に放り出される開放感。
このダイナミックな風景の変転は、島トレイルの醍醐味です。
樹木のトンネルを抜けて海に出る感覚は、どことなく胎内巡りに近い。
まるで、生まれ変わったかのような感じです。
過ぎ去った時の重み
しかも、この鉤浜は先ほどの宮之浜とは違い、どことなく荒涼とした雰囲気
白骨にも見える流木が、ガレた浜辺に何本も横たわっています。
湾を取り囲む地形も、何となく異世界感があるような・・・
よく見ると、崖の所々に、なにやら人工物がありました。
これはもしかして・・・
銃眼ですね。父島は地上戦こそなかったものの、太平洋戦争時は本土防衛の要衝として、要塞化が図られていた土地です。
なるほど、時々引き締まった空気を感じるのはそのためかも。
来る日も、来る日も、銃眼越しに海を見つめていた兵士の心境はどのようなものだったのでしょう。
ぼくはその気持ちを知る由もありませんが、こうしてトレイルの旅を楽しめる幸せを噛み締めます。
しばし父島の往時を想像し、過ぎ去った時間の重さを感じていました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回も父島縦走のトレイルの旅を続けますよー
次回の旅はコチラ⤵
それでは、また。
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