ジョンビーチ 父島縦走の終わり
(写真:中山峠からの太平洋)
どうぞ読者に!⤵
みなさん、こんにちは。
(^ω^)ノ
導入編を含め、5回にわたり連載してきた2019年6月の父島縦走の旅
いよいよ今回が最終回です。
前回は、とうとう父島の南部に突入
扇浦海岸からコペペ海岸、小港海岸と、美しい砂浜を追って旅をしましたね。
前回の旅はコチラ⤵
今回は、いよいよ小港海岸のさらに南へと向かいます。
中山峠を越え、ブタ海岸そしてジョンビーチへ
(国土地理院HPの地図より加工)
ジョンビーチから先は一般の人は単独で立ち入ることができません。
なので、ジョンビーチからは来た道を引き返し、小港海岸バス停で旅は終了
それでは、旅を続けましょう!
絶景! 中山峠
小港海岸バス停は東京都最南端のバス停
ここから先はバス停はおろか、車の入れる道も集落もありません。
父島のガイドマップにも「最低2リットルの水を持っていくこと」と書いてある。
ちょっと緊張・・・・
バス停の脇に、ジョンビーチへと続く登山道の入り口がありました。
入口の脇には靴洗い場があります。
生態系保護のために、出入りする人は靴裏の泥を落とさなくてはいけません。
ぼくもブラシで靴の裏を洗います。
ゴシゴシ・・・
しっかりと土を落として、11時05分に出発。
入口から続く明るい木々のトンネルを抜けると、橋が。
いよいよこの先かぁ・・・
少し気を引き締めて、一本橋を渡りました。
(`・ω・´) よしっ!
橋を渡ると、まずは緑に覆われた登り。
草は多いが、しっかり階段がついています。
ここを登ると、意外にも良く整備された歩道が出現
道なき道のジャングルが待ち構えていると身構えていたので、ちょっと安心
次第に高度が上がり、海からの風が心地よい。
気持ち良く登っていくと、どうやら尾根のラインが見えてきました。
恐らくこの上が中山峠でしょう。
どんな景色が待ってるんだろう。
少しワクワクしながら登っていきます。
そして、稜線の上に出ると、そこには・・・
(*´Д`) 絶景!
まるで、海の上を飛んでいるよう!
時刻は11時25分。ここが中山峠です。
とにかく、眺望がすばらしい!
右手には小港海岸!
左手にはブタ海岸!
そして正面には大海原に向かって伸びる稜線
3方を真っ青な海に囲まれて、尾根歩きができるなんて!
こんな素晴らしい山歩きは、そうそう体験できない。
あまりに美しいので、バス停から30分も経っていませんが、ここで休憩です。
ぼくの訪れたのは真昼でしたが、夕刻なら太平洋に沈む夕日が一望でしょう。
夜なら一面の星が見えるに違いありません
時間さえ許せば、いつまででもいたいと思う場所でした。
ブタ海岸へと下る
後ろ髪をひかれつつ、再びザックを背負って先に進みます。
峠を西に進むと、ブタ海岸への降り口が。
コペペ海岸もそうでしたが、ブタ海岸も面白い地名です。
まさか、ブタがいたからブタ海岸じゃないだろうね・・・
それは安易すぎる。
しかし、後で調べてみると、なんとその通り、ここでブタが飼われていたのでブタ海岸と名付けられたらしい。
(;´∀`) なんとも・・・
10分ほど下ると、海岸の入り口に出ました。
ベンチとテーブルが置かれています。
しかし、さすがにここまで来ると、海岸に人の姿はありません。
コペペや小港のように白砂の美しいビーチではなく、低い草が黒っぽい砂を覆っていて、野性的な感じのする浜辺
襲っては来ませんが、この湾にはフカやエイがいるらしいです。
確かに、これまでの海岸とは異なる雰囲気がありますね。
浜辺の奥に小さな河口がありました。
どうやら、ジョンビーチへの道はこの奥のようです。
鬱蒼とした密林に緊張しながら、足を濡らさないよう砂州を渡る。
対岸の崖には、古い銃眼が虚ろに穴をあけていました。
さて、いよいよ旅も最後の行程です。
ジョンビーチ 縦走の終わり
川の対岸には、草木に覆われた登り口がありました。
チラと時計を見ると、11時55分でした。
ここからジョンビーチまでの道のりは2km少々といったところでしょうか。
行きに1h、帰りに1h、遅くとも15時までには戻ってこれるでしょう。
時間はたっぷりです、慌てず行きましょう。
どんどん奥に進んでいっても、道は明瞭です。
ややこしい分岐もありません。
これなら迷うことなく行けそうです。
途中には、こんなに立派な休憩所と道標もありましたよ。
この休憩所の左手を進むと、高山という山に登ることができますが、とりあえずは右手に向かいジョンビーチを目指しましょう。
引き続き、よく整備された道が続きます。
何だか植生もまばらになってきました。
ブタ海岸を後にしてから40分ほど経ったころ、再び海の姿が見え始めます。
そろそろ目的地が近づいてきた感じです。
見晴らしの良い場所に出ました。
森から出ると、強烈な日差しが降り注ぐ。
海には出ましたが、断崖が続いていて海岸らしきものはありません。
ジョンビーチはもう少し先のようです。
崖の上に続く道は、再び深い森の中に入り、徐々に下り始めます。
どうやら、海岸に近づいているのでしょう。
道には次第に巨石が目立つように。
その巨石をくぐるように道が続き、そしてその先に潮の音が聞こえてきました。
岩の向こうに青い海が見えています。
この岩を過ぎた途端、急に視界が開けました。
そこには、真っ青な海。
ついに到着しました。
ジョンビーチ、父島縦走の旅の南端
時刻は12時58分でした。
誰もいないビーチに、ただ波の音だけが響く。
絶え間なく潮騒が聞こえるのですが、不思議なことに静かに感じます。
海岸線が遠く伸び、海が広がる広大な空間
しかし、自分のほかは誰一人いない。
ぼくは汗で濡れた服を脱ぎ、海に入って泳ぎました。
まるで無人島に漂着したかのような気分
海から陸を見ると、海岸のすぐそばから巨大な岩山がそそり立っている。
その風景を見ていると、この世界に自分一人しかいないような気になってきます。
本土から1000km離れた太平洋の島の、さらにその南端でただ一人。
ずいぶん遠くまで来たもんだ。
その圧倒的な距離感と孤独感は、日常では忘れられている生命の強靭さを取り戻させてくれる気がしましたよ。
とても豊かな時間でした。
やがて時は過ぎ、人間界に戻る時間がやってきました。
海から上がり、服を着て、もと来た道を引き返します。
時刻は14時の少し前だった気がします。
15時10分のバスに間に合うよう、15時ちょうどに小港海岸バス停に帰ってきました。
しかし何と、停留所の時刻表をよく見ると、この時間のバスは平日のみの運行・・・
( ;´Д`) がくり・・・
何かとうまくいかないのが人間界。
1時間ほど蚊に刺されながら次のバスを待ちましたよ。
これにて、父島縦走の旅はおしまい!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は、また別のトレイル旅のことを書きますね。
また一緒に旅してください!
それでは、また。
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